■広がりとともに、地道な継続性が大切

遠藤副所長は来年に向け、「また皆さんから意見をもらい検討していきたい。長く継続していくことを大切にしたい」と思いを語った。地域での活動は一緒に地道に続けていくことで、信頼関係も育まれていく。

一方で「ほかの地域の高福連携の事例も参考に新たな挑戦もしていきたい」とも言う。20事務所はそれぞれに特徴的な活動を実施している。

例えば、北海道支社の岩見沢管理事務所。岩見沢サービスエリア(SA)の花壇で摘んだバラの花びらを利用し、障がい者の方々が手作業で押し花の交通安全のお守りを作った。9月の「秋の全国交通安全運動」でチラシと一緒に、高速道路利用者へ配布した。お守りを制作した障がい者の方も、社員と共に配布に参加した。

新潟支社長岡管理事務所は高速道路にあるバスの停留所の清掃を、地域の障がい者の団体と行っており、9月からは新たに2団体との連携も開始し、今年度は5月から11月の間で実施した。

高福連携では、高速道路を「地域活性化の資源」ととらえている。始まりは北海道の室蘭管理事務所での有珠山SAの整備だったが、山形での雪像づくりや、茨城での特別支援学校生徒の職業体験など、各地に広がり工夫を重ねることで、高速道路で障がい者が活躍する機会が増えていく。SDGsの目標10「人や国の不平等をなくそう」への貢献につながっている。

高福連携は農福連携から着想を得た。障がい者の就労の機会をさらに広げていくためにも、今後、高福連携を参考として、新たな連携が生まれていくことを願う。「高福」連携から「幸福」が連鎖していくことが、「誰一人取り残さない」というSDGsの理念にもつながるすべての人が幸せな社会づくりになるだろう。

1 2 3 4