花のジュースとブドウ果汁がメイン

さわやかな飲み口のベルンシュタイン (撮影:エリアス・クルテンベルガー)

「ベルンシュタイン」は2種類ある。起業当初から販売している「コーネル」はコーヒー豆に、おばあちゃんの味といわれる「ニワトコの花」のジュース、中世のころから酢の代わりに使われてきたブドウの果汁をメインに、ハイビスカスで赤い色を付けた。

2017年に新登場した「マルメロ」は、コーヒー豆とブドウ果汁のほか、オーストリアで昔からよく食べられているマルメロ(カリン)とリンゴを使った。馴染みのある味なのに、新鮮な爽やかさがある。社員は5人に増え、毎年数十万本出荷するまでとなった。

「ベルンシュタイン」のベルンは「熊」、シュタインは「石」という意味。つづりは違うが、ベルンシュタインの発音は「琥珀」を表す。熊と石はともに強く、琥珀は古くて良いものを閉じ込めている。商品名にはそんな思いを込めた。

2017年12月に「オーストリアの若い企業100」に選ばれたほか、これまでオーストリア国家賞やビジネスプラン賞など数々の賞を受賞した。2016年にパリで開かれたカクテルコンテスト「モナン・カップ」では、ベルンシュタインを使ったカクテルが世界第2位に輝いた。

若い2人の起業は、地域活性化につながり、他の若者が故郷を見直すきっかけになっている。「地元の材料を使うのは、地に足がついていることを意味する。僕らはまだ若いから」とにこやかに話すルーカス。スイスやノルウェーなど外国でも販売しており、「オーストリアの伝統的で新しい味を、日本の人にも飲んでほしい」と日本進出も考える。

*雑誌オルタナ52号(2018年3月30日発売)「世界のソーシャルビジネス」から転載

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