脱プラ強化するスイス、郵便局員も一役

スイス政府は2001年施行の飲料包装条例で「ガラス、PETボトル、アルミニウムの各飲料包装の年間リサイクル率を最低75%とする」と定めた。使用済みPETボトルは販売店での回収が義務付けられているが、郵便配達員も回収に一役買っている。

PETボトルのリサイクル率は一時71─72%に下がったものの、近年は80% 以上を保っている。2018年は90%以上が「ボトルtoボトル」の再生PETボトルに生まれ変わった。

新しいPETボトル1本につき平均して40%の再生素材が含まれるが、将来的には100%再生素材が可能だという。PETボトルのリサイクルにより、年に13万8千㌧以上のCO2を削減している。

回収の舵を取っているのは、1990年設立の非営利団体PETリサイクリング・スイスだ。国内の飲料メーカー、輸入業者、小売業の98%が所属し、PETボトル飲料価格に含まれているリサイクル費(1本につき23円)、リサイクリング業者などスポンサーからの献金、リサイクル品の販売費などで同団体を運営している。

ネスレのミネラルウォーター「エニエ」〈スイス産〉は、現在30%の再生PETボトル(rPET)の割合をすぐに75%にし、最終的に100%にすると2020年2月に発表した

使用済みPETボトルは販売店での回収が義務付けられ、スーパーなどの店内に回収ボックスが常備してあり、リサイクル工場へ運ばれる。

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岩澤 里美 ・チューリヒ・記者

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