WWF「2050年に脱炭素、自然エネ100%可能」

・脱炭素社会を進めるには、電力よりも脱炭素化が難しい燃料用途と産業用の高熱用途の化石燃料需要を、可能な限り電力に置き換えていくことが有効である。そのためには電気自動車の普及や鉄鋼の電炉化推進などが必要である

・その上で現状化石燃料を利用している運輸部門や産業用の高熱用途を、水素で代替していく。その水素を化石燃料から作るのでなく、自然エネ由来の電力を使っての水分解によるグリーン水素が化石燃料脱却への道筋となる

・太陽光と風力発電など変動電源による発電量と電力需要を合わせるために、電力需要を超える発電が必要となる。したがって余剰電力の発生は必然となる。本シナリオでは、2030年段階で余剰電力が電力需要の約1割、2050年に向けては2倍近く発生する。その余剰電力でグリーン水素を作り、脱炭素化が難しい燃料と熱需要に使うことで、エネルギー全体を脱炭素化していくことが可能となる

・グリーン水素は現状すでに普及段階にある技術であり、電力料金さえ低くなれば採算性が合う。すなわち余剰電力を使って作るグリーン水素は理に適うエネルギーで、脱炭素社会の切り札となる

yoshida

吉田 広子(オルタナ副編集長)

大学卒業後、米国オレゴン大学に1年間留学(ジャーナリズム)。日本に帰国後の2007年10月、株式会社オルタナ入社。2011年~副編集長。執筆記事一覧

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キーワード: #脱炭素

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