WWF「2050年に脱炭素、自然エネ100%可能」

・人口減少のため産業の活動が2050年にかけて80%に縮小し、途上国と競合する原材料の輸出はなくなる。代わりにIoT・AI(人工知能)情報機器、自動運転車、ロボットなどの輸出が150%に増大し、機械・情報産業は150%に成長する

・これによって人口減にもかかわらず、日本の経済成長率は維持され、GDPは増大する。その結果、2050年には最終エネルギー需要で見ると2015年比で約58%減少する ・その途上である2030年には、最終エネルギー需要は2015年比で21.5%減少する。これは政府長期見通しの10%減(2013年比正味)よりも多く省エネが可能であることを示す

■エネルギー起源CO2排出量2030年49%削減、2040年70%、2050年ゼロ

・このエネミックスの実現で、エネルギー起源CO2排出量は2030年に2013年比49%削減、2040年に70%削減、2050年ゼロが可能となる

・温室効果ガスの排出量でみた場合には、2030年45%削減、2040年68%削減、2050年ゼロとなる

・2030年49%の削減が可能となった背景には、2030年に石炭火力を全廃したことと、鉄鋼業の石炭使用を除いて、セメント業など産業における高熱用途には、石炭からガスとバイオマスへとシフトさせたことがあげられる。これらは、2050年ゼロを目指すには不可避なシフトである ・2030年代後半からは、余剰電力を使ってのグリーン水素が軌道に乗り、FCV用や産業用の高熱利用が徐々に可能となってきて、ガスからの脱却も進んでいく。その途上である2040年には、CO2排出量は70%の削減が可能となり、さらに2050年に向かってはグリーン水素による船舶や航空機などの運輸部門も脱炭素化が可能となってきて、2050年ゼロを達成する

■グリーン水素は脱炭素社会の切り札に

yoshida

吉田 広子(オルタナ副編集長)

大学卒業後、米国オレゴン大学に1年間留学(ジャーナリズム)。日本に帰国後の2007年10月、株式会社オルタナ入社。2011年~副編集長。執筆記事一覧

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キーワード: #脱炭素

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