■今さら聞けないサステナビリティ重要単語:SDGs(持続可能な開発目標)
SDGs(エスディージーズ)とは、「サステナブル・ディベロップメント・ゴールズ」(持続可能な開発目標)の略称です。2015年9月、「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」として、国連の全加盟国193か国が参加した国連サミットで採択しました。(オルタナ副編集長・松田慶子)
その最も重要なメッセージは「誰一人取り残さない」世界を実現することです。「サステナブル・ディベロップメント」は「持続可能な開発」と訳されますが、「開発」よりむしろ、「発展」や「成長」という訳語の方が分かりやすいかもしれません。
SDGsは目標年を2030年とし、世界的な優先課題とありたい姿を網羅的に示しています。具体的には貧困や飢餓、教育や雇用、水と衛生、エネルギーや気候変動、生態系保全などといったグローバルな社会課題に17の目標と169のターゲットを設定しました。
■途上国だけでなく、先進国も対象に
SDGsの前身である「MDGs」(ミレニアム開発目標、2000~2015年)は、主に途上国を対象としていましたが、SDGsは全世界が対象になりました。社会課題は途上国だけでなく先進国にも存在しており、全世界的に取り組むことが望まれます。
SDGsの採択を受けて日本政府は2016年5月、内閣官房にSDGs推進本部を設置し、「SDGs実施のための我が国の指針」を策定しました。
日本経団連も2017年11月、「Society 5.0」を通じたSDGs達成を目指し、企業行動憲章を改訂しました。これに伴い日本企業もサステナビリティ経営の実現に向けて動きだしました。企業のESG(環境・社会・ガバナンス)の取り組みを投資家や株主が評価し、投資の対象とする「サステナブル投資」も拡大しています。