認定NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパン(東京・中央)は5月第2土曜日が「世界フェアトレード・デー」であることから、5月をフェアトレード月間と位置づけ、この一カ月間でフェアトレード商品の購入などを積極的に行うように呼び掛けている。専用サイトでは、ハッシュタグを付けたアクション数をカウントしており、期間内に100万件の取り組みを目指す。(オルタナS編集長=池田 真隆)

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このキャンペーンの名称は、「 フェアトレード100万(ミリオン)アクションキャンペーン」。企業、小売店、団体、さらには、フェアトレードタウン認定を受けている全国6都市

(熊本市、名古屋市、逗子市、浜松市、札幌市、いなべ市)からの賛同を得て行うセクター横断型の大規模キャンペーンだ。

参加方法はいたってシンプル。5月中に、店舗でフェアトレード商品を購入したり、フェアトレードに関するオンラインイベントに参加したりすることで、カウントが増えていく。SNSで特定のハッシュタグ(「#FairtradeAction2021」「#私が選んだフェアトレード」)を付けて投稿することでも参加となるし、寄付することもカウントにつながる。

様々なセクターで協働して実施するキャンペーンは2010年に行って以来、10年ぶりだ。その当時は1カ月間で30万件の取り組みが行われた。今回は3倍以上となる100万件を目指す。

日本人の年間フェアトレード消費額は94円

このキャンペーンを企画した背景について、認定NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパンの中島佳織・シニアアドバイザーはこう語る。

「私たちが日々消費するコーヒーやバナナ、コットンなどの商品は、発展途上国で働く生産者によって支えられています。新型コロナウイルスがもたらした影響により、日本でも多くの人々が前例のない困難に直面していますが、そうした生産者の人たちもまた苦しい状況の中にいます」

「さらに近年、日本政府・企業による気候変動への取り組みが加速するとともに、大国間で人権問題に関する議論も発展しており、環境・人権の両側面に配慮した消費とサプライチェーンへの注目が未だかつてなく高まっています」

「脆弱な立場に置かれている生産者の生活環境の改善や人権配慮、そして地球環境の保全を目指し、適正な価格で取引をする『仕組み』がフェアトレードです。その重要性について、コロナ禍において経済格差が浮き彫りとなっている今こそ広く認知いただきたく、フェアトレード月間キャンペーンを企画しました」

中島氏が指摘したように、学校に通うことができずに働かざるを得ない児童労働に従事する子どもは1億5200万人おり、世界の子どもの10人に1人に当たる。気候変動によって、コーヒー豆の栽培地が2050年には50%も減るとされている。さらに、世界のコーヒー生産者の6割が生産コストよりも低価格でコーヒー豆を販売している状況にある。

こうした是正や不均衡を解消するために生まれた「仕組み」がフェアトレードである。国際フェアトレード認証製品の市場規模は世界で1兆742億円(2017年)にも上るが、日本はわずか117億円(2017年)だ。これは、英国の21分の1,ドイツの14分の1に過ぎない。1年間にフェアトレード製品の購入する額は一人当たりスイスの9623円に比べて、日本は94円だ。

このキャンペーンによって、生産者の暮らしを考える習慣を植え付け、フェアトレードの認知・理解・購買を促す。

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