鎌倉投信「ユニコーンでなく100年続く新興企業に投資」

■「創発の莟」 設立の背景
当社は、2010年3月に公募投資信託「結い 2101 (ゆい・にいいちぜろいち)」 を設定し、運用・販売を開始してから11年が経過し、受益者数約2万1千人、投資信託の純資産残高は約490億円、投資先企業は約70社( 2021年3月末現在)になりました。

 「結い 2101 」は、公募投信という性格上、主な投資先は上場会社ですが、設定当初の、株式上場・非上場関係なく独自の視点で 「いい会社」に投資するという基本的な考えから、一定の条件の中で、社会的に価値のある活動をおこなう非上場会社を支援し、非上場企業投資(または調査)のノウハウを積み上げてきました。

現在のスタートアップへの投資環境は、多くのVC、CVC(コーポレート・ペンチャー・キャピタル)などが参入し、資金過多の状況にあります。

一方、スタートアップにとっては、

①投資を受けた場合には IPOもしくはM&A(企業の合併・買収)だけが EXIT (資金回収)であり、限られた成長モデルしか描けないこと

②社会的な課題に取組み、社会的価値や存在価値を高めたいものの、評価・理解する投資家が限定的であること

③投資から3年~5年で成長するスタートアップに投資が集中し、ユニコーンを狙うことが目標とされること

④IPOの前後をつなぐノウハウを持つVC が不在であり、その結果として上場後の持続的成長に不安があるなどの悩み・課題も多く見受けられます。

そのため、こうした多様化するニーズに応える新たな投資哲学、 投資姿勢を持つ投資家が必要とされていると感じています。

そこで当社は、機関投資家として培ってきた長期的視座に立った投資哲学・投資方針のもとに「結い2101」の投資先や鎌倉投信の関係先とが協働し、多様なノウハウを持ち寄って支援する従来にはない仕組みによって、多様なスタートアップの持続的成長を高める「創発の莟」 を設立しました。

「創発の莟」の強み・特徴:
▶これまでのベンチャーキャピタルファンドとは異なる機関投資家の視点で、新たなノウハウと成長機会 をスタートアップに提供します。

▶機関投資家として証券市場を熟知した鎌倉投信が、100年続くスタートアップを育成支援します。

▶新たな社会価値創造と経済価値創造の両面から「これからの社会を創発に導く」可能性のあるスタートアップを独自の視点で見出します。

▶老舗ベンチャーキャピタルとして地方創生・ソーシャルインパクト投資に取り組むフューチャーベンチャーキャピタルと協業してファンドを運営します。

▶創発の莟ファンドへの出資者(パートナー企業:有限責任組合員有限責任組合員)とともに智慧と技術を持ち寄り、一つのチームとなって投資先の事業特性に合った多様な成長機会を提供します。

▶社会から必要とされるスタートアップに適した成長・事業の拡大をともに考え、持続的な成長につながる多様なEXIT方法を提供します。

■創発の莟ファンドの概要:

森 摂(オルタナ編集長)

森 摂(オルタナ編集長)

株式会社オルタナ代表取締役社長・「オルタナ」編集長 武蔵野大学大学院環境学研究科客員教授。大阪星光学院高校、東京外国語大学スペイン語学科を卒業後、日本経済新聞社入社。編集局流通経済部などを経て 1998年-2001年ロサンゼルス支局長。2006年9月、株式会社オルタナを設立、現在に至る。主な著書に『未来に選ばれる会社-CSRから始まるソーシャル・ブランディング』(学芸出版社、2015年)、『ブランドのDNA』(日経ビジネス、片平秀貴・元東京大学教授と共著、2005年)など。環境省「グッドライフアワード」実行委員、環境省「地域循環共生圏づくりプラットフォーム有識者会議」委員、一般社団法人CSR経営者フォーラム代表理事、日本自動車会議「クルマ・社会・パートナーシップ大賞」選考委員ほか。

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