記事のポイント
- 国連総会はICJの勧告的意見を支持する決議を採択した
- 米国などが反対したものの、日本を含む141カ国が賛成した
- 各国の政策に影響を与える可能性があるが、履行評価の課題も残る
国連総会は5月20日、気候変動に関する国家の義務に関する国際司法裁判所(ICJ)の勧告的意見を支持する決議を採択した。日本を含む141カ国が賛成した。各国の政策や司法判断に影響を与える可能性があるが、各国の履行評価への懸念も残る。(オルタナ輪番編集長・吉田広子)
ICJは2025年7月、気候変動に関する各国の法的義務について、勧告的意見を公表した。バヌアツをはじめとする気候変動に脆弱な島しょ国からの働き掛けを受け、国連総会が要請していたものだ。
ICJは「各国は1.5度目標の達成に向けて最大限の努力を払わなければならない」と明言し、化石燃料を巡る規制の不備は「国際法に反する行為になり得る」との見解も示した。
「勧告的意見」とは、国際法の解釈や適用に関する公式見解だ。法的拘束力は持たないものの、国際社会に対する道義的・政治的な影響力は大きいとされる。
これを受け、国連総会はこのほど、ICJの勧告的意見を支持し、各国に対応を求める決議案を採択した。賛成が日本を含め141カ国、反対が8カ国、棄権が28カ国で採択された。米国、サウジアラビア、ロシアなど主要産油国が反対を主導した。
(この続きは)
■グテーレス事務総長「化石燃料からの迅速な移行を」
■米NGO「各国の履行状況を評価しにくい仕組み」と懸念

