金融やビジネス界のリーダーが集うGSG国内諮問委員会はこのほど、年次調査報告書を公開した。調査結果によると、日本の社会的インパクト市場の投資残高は5126億円で、昨年の3179億円から大きく上がった。(日本ファンドレイジング協会=宮下 真美)

一方で、多くの金融機関が、国内のインパクト投資の成熟度合いを、「これから成長していく段階」と認識しており、グローバルのインパクト投資市場と比べても、まだこれからという段階であるとしている。
インパクト投資に取り組む動機として、「顧客の要望に応えることにつながる」に次いで、「責任ある投資家としてのコミットメントの一環である」という回答が多かった。
他方で、インパクト投資を増やすための回答には、「そもそも日本では投資家が投資したくなるようなインパクト企業の層が薄いこと」にも課題があることが判明し、今後のインパクト投資の発展が期待される。