東京海上ホールディングスの統合レポート2021の特徴は、パーパスストーリーをベースにしている点です。同社は創業当時から「 “いざ”をお守りする」をパーパスと定めており、「パーパス(存在意義)を起点に社会課題の解決に貢献し、その結果として持続的に成長を図って来ました」と強調しています。(オルタナ総研フェロー=室井孝之)

同社は日本政府が近代化を推進していた明治時代の1879年に日本初の保険会社として創業しました。

近代化に欠かせない貿易の積荷を、海難事故からお守りする海上保険会社として経済発展に伴う社会課題の解決に貢献するという使命を負っていました。同社の パーパス(存在意義)は、142年前の創業当時から「 “いざ”をお守りする」ことにありました。

小宮 暁社長グループCEOは「CEOメッセージ」の中でパーパス経営について次の様に述べています。

「私はグループカルチャー総括(CCO)としても、世界中の社員と対話を行う中で「What is our business for?」と問い、全ての社員の仕事が私たちのめざすパーパスの実現に繋がっていることを感じてもらっています。

理屈や権限、指示・命令で人は動きません。大切なのは、パーパスを起点に、全ての社員に内在する「想い」を引き出し、「熱意」に火を灯すことであり、この想いと熱意こそが、見えない成長の限界を超える、ビジネスの天井を突き破る原動力となる。こうした想いや熱意を結集することができれば、言葉や文字にはできない「とてつもなく大きな力」が生まれる、と私は確信しています」。