「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」(プラスチック資源循環法)の具体的な内容を定めた政省令が14日、閣議決定され、詳細が決まった。それに対し、「減プラスチック社会を実現するNGOネットワーク」(減プラネット)のメンバーおよび賛同27団体は、これではプラスチック汚染は減らないとして、山口壯環境大臣および萩生田光一経済産業大臣宛てに共同提言を発表した。(オルタナ編集委員・栗岡理子)

プラスチックごみで汚された海岸
プラスチックごみが果てしなく広がる海岸。
白い貝殻に見えるものは発泡スチロールの破片だ。

発表された共同提言の内容

減プラネットはプラスチック資源循環法が成立した際も、プラスチック汚染を解決するためには同法では不十分であるとして、共同提言を発表している。その後も関係各所に改善を働きかけていたが、今回閣議決定された政省令でも改善されなかったため、再び共同提言を発表したという。

提言内容の骨子の概要は次の通り。

1.海洋プラスチックごみによる追加的な汚染をゼロにする期限を2030年に前倒しすること。

2.「プラスチック資源循環戦略」の目標(マイルストーン)の明確化と、バイオマスプラスチック以外の目標の引き上げ。

3.循環基本法の優先順位に沿ったリユースの推進と定義の明確化。

4.「特定プラスチック使用製品」の規制内容は不十分であるため、削減対象を拡大し、有料化の義務付け、あるいは提供禁止にすること。

5.代替素材をやみくもに推進せず、持続可能性が担保できるものの使用を義務づけること。

6.国や地方公共団体、事業者に対し、設計認定制度によって認定されたプラスチック製品の使用を一定程度義務付けた上で、認定されていない製品の使用を制限すること。

7.拡大生産者責任を徹底し、資源循環に必要なコストを事業者に求めること。

8.漁具や農業用資材として使用されるプラスチック製品も明確にプラスチック資源循環法の対象とし、必要な管理を行うこと。

9.一次マイクロプラスチック(マイクロカプセルやマイクロビーズ、人工芝等)の発生抑制対策を早期に導入すること。

10. プラスチック製品に含まれる化学物質の成分表示を義務付けること。

11. プラスチック汚染問題全体を包括した「基本法」を制定すること。

12. 法的拘束力のある国際協定の早期発足に向け、日本政府として最大限貢献すること。

リサイクルできないプラスチックも新法の対象に

共同提言を発表した減プラネットのメンバー団体の1つである日本消費者連盟の環境部会(小園小夜子・部会長)は、プラスチック資源循環法には根本的な問題があると指摘する。

「この法律は、海に流れ着くプラごみを念頭に、もっとリサイクルしようといっているように見えます。しかし、環境や健康に有害なプラスチックはそれだけではないので、リサイクル量を増やせば済む話ではありません。

柔軟剤などに意図的に入れられているマイクロカプセルやファンデーションなどに使われるマイクロビーズなど、リサイクルできないプラスチックも規制の対象にすべきです」

減プラネットのメンバー団体は、特定非営利活動法人 OWS、国際環境NGO グリーンピース・ジャパン、一般社団法人 JEAN、公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)、全国川ごみネットワーク、特定非営利活動法人 ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議、一般財団法人 地球・人間環境フォーラム、公益財団法人 日本自然保護協会、特定非営利活動法人 日本消費者連盟、公益財団法人 日本野鳥の会、特定非営利活動法人 パートナーシップオフィス、特定非営利活動法人 プラスチックフリージャパン、容器包装の3Rを進める全国ネットワーク、一般社団法人 リアル・コンサベーションの14団体。

これに13のNGOが賛同団体として加わった。