オルタナ 14号(2009年7月発売)

オルタナNo.14 Jul 2009feature story 1

シャンプーで世界を変える!

環境や社会問題を常に考えながらモノやサービスを選ぶ人はまだまだ日本には少ない。その原因は、企業側にも生活者側にもある。ふだん何気なくスーパーの特売品を選ぶことが多い「シャンプー」を題材に、どうすれば日本に「グリーンな生活者」が増えるかを考えてみた。

alterna person
川本隆一 INAX社長

バックキャストでCO2を80%削減

企業活動によるCO2排出量を2050年までに90年比で80%削減する計画を打ち出したINAX。その大胆なCO2削減策は、現在の経営や技術の延長線上で考えられたのではない。未来のあるべき姿を先に考え、目標達成までの道筋を描く「バックキャスト」の手法だ。陣頭指揮を執る川本隆一社長に、成算を聞いた。

グリーンEXPO特集

グリーン ショッパーズ ガイド

feature story 2

水素社会は「島」から始まる ハワイ編(1)

世界の「水素社会」の先進事例の一つが「ハワイ島」だ。すでに地熱発電・太陽光・風力などの自然エネルギーを利用して水素を製造、保存、利用をするための実証実験プロジェクトがスタートした。これまでエネルギーを島外からの化石燃料に依存し、多くのコストを払ってきた構造から脱却しようとしているのだ。同時に、水素を有効利用できる経済社会を実現するための法整備も進んでいる。

civilization
5
オルタナティブ文明論 田坂広志
生命論パラダイムの経済原理が生まれてくる。

第7回では、いま、資本主義の土台にある経済原理が、マネタリー経済(貨幣経済)とボランタリー経済(自発経済)が融合したハイブリッド経済(融合経済)へと移りつつあることを述べた。そして、その経済原理のパラダイム転換による資本主義の進化は、不思議なことに、これまで日本型資本主義や日本型経営が大切にしてきた価値観へと向かっていくことを述べた。

dialogue エゴからエコへ
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田口ランディ
変革は、弱いところ、小さいところ、遠いところから。

四月一八日、映画「降りてゆく生き方」の先行上映会が新潟市で開催された。「降りてゆく生き方」は新潟の限界集落が舞台となっている。日本一の米がとれる豊かな自然はあるものの高齢化と過疎が進む久高村。その自然に目をつけたファンド会社が土地の権利をだまし取って、大リゾート施設を作ろうと計画、武田鉄矢さん扮する負け組団塊世代の窓際社員を現地に送り込むところから話が始まる。いわゆる地域活性化がテーマの社会派映画だ。

alterna×sustena
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マエキタ流 マエキタミヤコ
いくぞ、第二開国。もちょっと声出していこう、日本のメディア関係者。 ~第二回はソマリア海賊とネオニコチノイド~

2009年5月2日忌野清志郎、昇天。9日、日本初のロック葬。青山葬儀所には、愛しあってるか〜い、という合い言葉がこだまして、泣けて泣けてしょうがないのに勇気と元気と前進気勢が渦巻いて、集まった人たちは確実に日本の変化を顕在化させてました。きれいごととは程遠い、摩擦を恐れない勇敢な善意と優しさと「ふつうのことば」のキング・オブ・ロック、忌野清志郎。

alt keyword
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もり・ひろし/高橋さとみ
スマートグリッド ほか

現代社会に欠かせないインターネット。その最大の特徴は「分散」という概念にある。インターネットの出現前後で、ネットワークの世界では集中型から分散型へのパラダイムシフトが進行。その結果、様々な技術革新や新産業が生まれた。

green media
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エコスゴいトレンド情報 greenz.jp オープンマインドなオバマ大統領

09年1月20日に、初の黒人大統領となった、バラク・オバマ。環境問題に、ダイレクトなアクションをとってくれそう、という期待値も大きいが、実際のところ何をしているのだろうと思っている人のために、ぴったりなウェブサイトがある。

地球環境を映像で読む Green TV Japan サケの養殖に潜む恐るべき物語

一人当たりの魚の消費量が一番多い国はどこだろう。答えは、インド沖の島国モルディブ。2位以降は南太平洋のサモア、キリバス共和国、そしてアイスランドと続き、日本は堂々の第5位。世界平均の4倍の魚を消費している。

CSR 1
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CSRトピックス  カーボン「マイナス150%」へ ほか

音楽エンターテインメントのMTVは、今年4月から番組制作に伴って排出される二酸化炭素(CO2)を上回る量のCO2を削減する「カーボンマイナス」の取り組みをスタートさせた。

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CSR経営論 坂本文武 CSRガバナンスのあり方

CSR経営に本腰を入れると言っても、経営者はすぐに「CSR経営者」に変身できるのだろうか。CSRが効くガバナンスを構築できている企業はあるのだろうか。

エコのご意見番 木内孝 オバマ夫人の言葉はなぜ響くか

何も決めない、目立ちたがり屋のお集まりのG20会議にも良いことが幾つもありました。4月初めにロンドンでお集りになった各国の首脳が同伴された方々の中のミシェル・オバマさんが、現地で見せてくれたお姿、聴かせてくれたお話は素晴らしかったです。

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ジョン・ウッドからの手紙 ルーム・トゥ・リード創設者
女子教育で貧困のサイクルを断ち切る

東京での春といえば、皇居をランニングしたことが思い出されます。その日は入学式だったようで、真新しいランドセルを背負った子どもたちとすれ違いました。彼らは道端の桜の花びらをかき集めては紙吹雪のように宙に放っていました。無意識に自然の美しさについて学んでいたのでしょう。ラッキーな子どもたちです。

環境・CSRリレートーク
三菱商事 環境・CSR推進室 マネージャー 大久保玲子さん
エコツアーで森づくり

三菱商事では、1990年からマレーシア・ボルネオで熱帯林再生実験プロジェクトに取り組んでいます。熱帯林は一度伐採してしまうとその再生に300│500年かかるといわれていますが、横浜国立大学・宮脇昭名誉教授の植樹方法(宮脇方式)により、40│50年で限りなく自然生態系に近い森林の再生を目指しています。

NPO1
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NPOトピックス
定額給付金を寄付しませんか ほか

今春から始動した「定額給付金」。どうせなら世の中のために使いたいという人も多いだろう。そこで、「定額給付金を寄付したいが、どこに寄付したらいいのかわからない」「信頼できる団体の探し方がわからない」という人にお薦めなのが、NPO法人チャリティ・プラットフォーム(東京・港)が事務局を務める「定額給付金基金」だ。

NPO2
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NPOフロンティア 原田勝広
おしゃれな寄付がNGOを変える

NGOの資金集めは郵便為替での寄付や募金が主流。もう少し知恵を絞れないものかと思っていたらようやくオシャレなファンドレイジングが現れた。

reportage
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ハングリー・フォー・ミッション
シゴトノアトリエ 元・当事者がニートの自立を支援

無業者の自立を支援するジョブカフェや若者自立塾は成果を上げていない。誰もがしたがらない仕事や雇用されることばかり無理強いされるからだ。そこで個々のスキルと自主性を重視して仕事を創る当事者団体が誕生した。

alternative politics
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U-40が日本の政治を変える BNJ
若者の投票率が上がったら(下)

責任と覚悟のもと、ビジョンを掲げ政策を示す政党。社会的議論のファシリテーターを担うメディア。社会を変えようと志す者および次代を担う若者にとって、政党とメディアを身近に捉え、理解していくことは欠かせない。では、どのように理解を進めていけばよいのだろうか。

environment 1
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ニュースエッジ 新エネルギー優良事例100選 ほか

地域性を考慮し、地産地消型の新エネルギーを取り入れた優良事業100件を、経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が選定した「新エネ百選」が発表された。47都道府県全てから、優良事例を選定。各地域における新エネルギー導入のベストプラクティスとして情報発信し、新エネルギーを全国に広めていくことが目的だ。

environment 2
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藤井教授の環境金融論上智大学大学院教授
CSRも「丸投げ」から「選別」へ

「間違って、あなたの銀行口座にお金を振り込んだ。メールで知らせる口座番号に、お金を振り込んで、返還してもらいたい」
こんな電話がかかってきた。相手に面識はないが、企業の社会的責任(CSR)の報告書づくりで知られる会社名を名乗り、社員だという。

environment 3
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オルタナティブな空間 馬場正尊
四角い長屋を自分でカスタマイズ

『Whole Earth Catalog』という本をご存知だろうか。1960年代の終わりに出版されたカタログで、スチュアート・ブランドを中心としたアメリカ西海岸の編集者たちが自然や地球環境のなかで、自分たちの知恵と力に立脚して生活するための手法をまとめたものだ。

food&health 1
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KIYOの哲学 実践編 南清貴/井上敬
野菜の「王様」でカレーを

アラビア語で「王様の野菜」という意味を持つモロヘイヤは、かのクレオパトラも好んで食べていたと言われ、原産地と目される古代エジプトで、王族以外には食用が禁じられていたそうだ。重病の王がどんな薬を飲んでも治らなかったのに、モロヘイヤのスープを飲んだら治ったという話に起因しているらしい。

精進料理と究食

精進料理は健康に寄与するのだろうか。
精進料理は、穀物と野菜を中心にした低脂肪・低エネルギーの食生活である。もちろん、フランス料理やイタリア料理や中華料理と比較すれば、はるかに健康的な食事であるが、禁欲的であり、心を躍動させないという致命的な欠点がある。揚げ物を含んでいるのも、大きな問題である。

food&health 2
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グリーン・グルメ・ガイド カフェ&バー ハイダウェイ
木の上に作られた隠れ家カフェ

いつも若者や外国人でにぎわう街、原宿。複雑に入りくんだ路地には星の数ほどのショップが並び、個性的なヘアスタイルや奇抜なファッションも、まるで景色の一部のように溶け込んでしまう。そこに隠れ家のように佇む大きな木のレストラン「HIDEAWAY(ハイダウェイ)」がある。

culture
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movie
「ディア・ドクター」古賀重樹 心理劇の手法で地域医療を問う

秀逸な心理劇「ゆれる」の西川美和監督の新作である。へき地の医師の失踪に始まるこの作品も「ゆれる」同様、ミステリー仕立てとなっている。映画の進展とともに隠された事実が露見していくという筋立てで、そのスリリングな展開に妙味がある。だからこの欄でも重要な事実には触れないことにする。

book
『丸腰国家』(足立力也著) 軍事費より教育が大事な国

コスタリカが軍隊廃止を宣言したのは1948年12月。昨年で60周年を迎えました。私は92年以来、何度も行き来しましたが、再軍備に賛成するコスタリカ人には会ったことがありません。

alterna select
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サスコット・サイン・コンコーディア
庄内原野生まれの手作り石けん ほか

衣類の洗い上がりはふっくらとしていて、肌に直接触れる衣類、下着などの洗濯に最適だ。泡立ちはきめ細かく、まるでクリームのよう。手洗いで気になる手荒れの心配がほとんどない。

fashion
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エシカル・ファッションの旗手たち 生駒芳子
パリ発、未来型ファッションとは

20年余り、ファッション雑誌の編集者としてパリとミラノのコレクションを取材してきた私にとって、ここ5、6年の観察ポイントはひたすら、「いったい、いつ、どのデザイナーが、本格的にエコロジカルな配慮を持ったおしゃれな服作りを始めるのだろうか」であった。

leisure
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東京ポタリング 山本修二
新緑の銀杏並木は都心のオアシス

日曜の午前、東京・青山周辺を走ると、いつもより緑が輝いて見えた。普段は気付かない鳥の鳴き声も耳に届く。スタートは、明治神宮外苑絵画館前の銀杏並木から。1926年に神宮外苑の創建と同時に整備された美しい直線路には、146本の銀杏が植えられている。この銀杏は1908年に新宿御苑で採取された種子を育て植栽されたもの。100年の時を経て、今もなお訪れる人々を癒し続けている。

travel
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パタゴニア大自然紀行
青く巨大なペリト・モレノ氷河

ペリト・モレノ氷河は、最も人気がある景勝地の一つだ。アルゼンチンを紹介する観光パンフレットにはたいてい掲載されており、パタゴニアを象徴する名所である。

ambassadors
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オルタナの輪 株主さんからの情報発信

ブルーベリー狩り園オープン
大自然に抱かれた「ブルーベリーファームおかざき」では、1300本のブルーベリーを栽培しております。おかげさまで昨年は大盛況のうちに閉園することができましたが、今年もお客様を迎え入れる準備が整い6月13日にオープンいたします。当園では安心安全であることはもちろん、どこにも負けない大粒で美味しいブルーベリーを皆様に味わっていただけるよう日々、ブルーベリーと向き合っています。

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