記事のポイント
- EUで2035年にガソリン車の新車販売を禁止する
- ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車も対象になる
- 今後、正式な採択手続きを経て、法律が施行する
EU(欧州連合)委員会は10月27日、欧州議会と欧州理事会が2035年にガソリン車の新車販売を禁止することに合意したと発表した。ハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)を含むCO2を排出する乗用車と小型商用車(バン)は、2035年以降販売できなくなる。今後、正式な採択手続きを経て、法律が施行する。(オルタナ副編集長=吉田広子)

欧州委員会は2021年7月、温室効果ガス(GHG)55%削減(90年比)目標達成のための包括的な政策パッケージ「Fit for 55」を発表した。その一環で、今回のガソリン車の新車販売禁止が提案されていた。
「ゼロエミッション」に向けた中間段階として、 CO2 基準も見直し、2030 年までに新車のCO2排出量 55% 減、バンは 50% 減少することを目標にした。
フランス・ティメルマンス欧州委員会副委員長(欧州グリーンディール担当)は、「今回の合意は、欧州がゼロエミッションのモビリティに移行しているという強力なメッセージを産業界と消費者に与えた。手ごろな価格の電気自動車(EV)も増え、この数年の変化は目覚ましい。欧州の自動車メーカーは、すでに次の段階に進む用意ができている」とコメントしている。
このほか、米国ではカリフォルニア州とニューヨーク州が2035年にガソリン車の新車販売を禁止、英国は2030年にガソリン車・ディーゼル車の新車販売を禁止すると発表している。