サッポロ、紙使用量を大幅削減へ:まずは「黒ラベル」から

記事のポイント


  1. サッポロビールが容器包装の紙使用量削減へ新プロジェクトを開始した
  2. 紙使用量は従来比で最大約7割削減、テスト販売を通して本格展開を目指す
  3. 今後はビール以外の商品や業務用でもプロジェクト進める

サッポロビールは10日、環境配慮型の容器包装を開発する新プロジェクト「ecoフレンドリー」を開始した。併せてサッポロビール6缶パックの新しい容器包装2種を発表。従来の包装に比べて紙使用量を削減する。最大のものでは約7割の削減となる。新しい包装はテスト販売を通じて店舗や消費者のフィードバックなどを得ながら、検証や改良を行い本格展開を目指す。(オルタナ編集部・萩原 哲郎)

「ecoフレンドリー」プロジェクトの一環で、2種類の新しい容器包装を発表した(画像提供:サッポロビール)

サッポロホールディングスでは昨年11月に2023年から4カ年の中期経営計画を策定した。これに併せてサステナビリティ重点課題を見直し、「環境との調和」「社会との共栄」「人財の活躍」の3つの柱を据えた。

サッポロビールでは「環境との調和」の取り組みとして、次世代容器包装を開発する「ecoフレンドリー」プロジェクトに取り組む。プロジェクトでは容器包装の紙使用量の削減を目指していく。

新しい容器包装を採用した「サッポロ生ビール黒ラベル」6缶パックのテスト販売も行う。2月に第一弾となる「改良型6缶パック」を発売する。従来のパッケージと見た目は変わらないが、天面ならびに側面の幅を短縮することで紙使用量を19.6%削減した。

3月には第二弾となる「エコハット」を展開する。紙の使用量は従来に比べて68%削減した。缶上部でホールドすることで、落下を防ぐ。同社ではこれらをテスト販売し、消費者や取り扱い店舗のフィードバックを得て、本格展開につなげていく。

「エコハット」は大幅に紙使用量を削減したが、缶上部でホールドすることで落下を防ぐ。

今後、積極的な消費につなげていけるかは本格展開に向けてもポイントのひとつとなりそうだ。生産技術本部製造部パッケージグループの大里秀介グループリーダーは「店舗との共同でのPRなど幅広く検討していきたい」とした。

プロジェクトはビール以外の商品や業務用も対象としており、今後検討を進めていく。

萩原哲郎

萩原 哲郎(オルタナ編集部)

2014年から不動産業界専門新聞の記者職に従事。2022年オルタナ編集部に。

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キーワード: #環境

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