日立製作所は4月5日、産業用リチウムイオン電池の寿命を従来の同社製品と比較して約2倍にする技術を発表した。マンガン系正極材料の一部を他の材料に置き換えるというもので、再生可能エネルギーの電力貯蔵用などに応用が期待できるという。
今日もっとも需要が大きい民生用リチウムイオン電池では正極に希少金属のコバルトを主とする材料が使われているが、安定確保が懸念されている。一方でマンガンは資源量が豊富だが、従来の技術でこれを使った電池は容量が少なめになっていた。同社では新技術により、低コストで安定したリチウムイオン電池の供給を可能となるとしている。今回の成果は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から委託を受けて推進する研究の一環として得られた。
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