合同会社「西友」(東京・北)が全国に展開するスーパーマーケットで、8月のマイバッグ持参率が70.1%に達した。それまで50%前後で頭打ちになっていたが、レジ袋有料化の翌月に約20%も伸びた。
同社は2007年に「ハチドリキャンペーン」を開始。より参加しやすいサービスでレジ袋削減を促進するため、スタンプカードを使う従来の方法を廃止して、レジ袋を断った買い物客の合計額から2円を引く方法にした。レジでの声掛けも強化した。当初約20%だった持参率は、40%、50%と年々順調に上昇した。
しかし、初めて50%を超えた2009年4月以降は停滞した。2011年の年間マイバッグ持参率の全店平均も52.1%だった。そこで2011年に6店舗で試験的にレジ袋を有料化したところ、15%以上も向上した。
「5年以上の取り組みを経た今なら理解が得られそうだ」と判断した同社は、2012年7月、全店舗で一斉にレジ袋の有料化に踏み切った。
有料レジ袋は、Lサイズ3円、Мサイズ2円の2種類。このほか、繰り返し使えるバッグ類も取りそろえている。米国を中心に世界40以上の国や地域に展開するスーパーマーケットチェーン「ウォルマート」特製のバッグは、100円以下の価格帯から販売している。
ウォルマート・ストアーズ社は、長期目標を立てて世界規模で「サステナビリティ活動」を進めている。2008年から同社の完全子会社になった西友も、ウォルマート仕様のドア付き冷凍ケースを導入するなど、省エネに力を入れている。省資源やCO2排出量抑制につながる「レジ袋使用量の削減」も、ウォルマートがグループを挙げて推進する活動の一つである。
西友が、2013年度末の目標として掲げた「マイバッグ持参率70%」は早くも、レジ袋有料化の翌月に単月ではあるが達成された。広報室の市川道恵さんは「今後は毎月70%以上をコンスタントに出して、さらに高い持参率を目指したい」と抱負を語る。(オルタナ編集委員=瀬戸内千代)