記事のポイント
- キリンは再生PET樹脂を使ったペットボトルの導入に向け力を入れる
- 同社はCSV(共有価値の創出)を経営の根幹に据え、異業種と手を組む
- 異業種だが「社会課題」を共有し、共に価値の創出を目指す
キリンホールディングスは異業種と連携することで、再生PET樹脂を100%使ったペットボトルの拡大に取り組む。同社が取り扱うペットボトルのうち、再生PET樹脂を使ったものは38%(2024年)だが、2050年に100%に引き上げる。CSV(共有価値の創出)を経営戦略の根幹に据え、花王やTDKなど異業種と大目標を共有し、資源循環を強化する。(オルタナ輪番編集長=池田 真隆)

キリンホールディングスは4月21日、異業種と連携し、再生PET樹脂を使ったペットボトルの拡大に取り組むことを発表した。同社の呼び掛けに、化粧品業界大手2社と電子部品業界大手2社が応じた。
化粧品業界からは花王とファンケル、電子部品業界からはTDKと村田製作所が名乗りを上げた。4社はいずれも使用済みのPET樹脂の再利用ができないか考えていた。
そこで再生PET樹脂の原料を求めていたキリンが話を持ち掛けた。同社は経営戦略の根幹にCSV(共有価値の創造)を据えている。脱炭素や循環経済など社会課題を共有し、解決に向けて共に連携し合い、事業を伸ばす戦略だ。
■ペットボトル以外の容器で新たなボトルを
■食品安全性を示したことで「筋道ができた」
■再生PET樹脂のGHGは石油由来の半分以下に
■花王やファンケルも再生PET樹脂を採用へ