日本企業が発行するCSR報告書は、海外では余り読まれておらず、海外での認知度を上げたいという日本企業の努力が余り実を結んでいないとする調査結果を、環境NGOのジャパン・フォー・サステナビリティ(JFS、枝廣淳子代表)が8日に発表した。(オルタナ編集部)

JFSでは海外に向けて日本企業のCSR情報を発信する活動などを行っており、調査は同NGOが発行するニュースレターの海外読者7700人を対象に実施。欧州や北米、アジアなどの地域から、研究者や産業界、政府、NGOらの関係者80人が調査に応じ、76人中52人(68%)が「日本企業のCSR報告書を読んだことがない」と回答した。
また、日本企業のCSR報告書への評価では、肯定的な意見がある一方で「できたことのPRが中心で透明性・信頼性に欠ける」「報告が国内・環境分野に偏り、社会・経済分野や海外の情報が少ないなど報告内容が不十分」「目標の実施に関して基準を設けて進捗を報告する説明責任が弱い」などという指摘もあった。