クラウドファンディングが日本を変える?【CSRフロンティア】

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資金を提供する側がどんな対価を得るかで分類してみると、まず対価のない「寄付型」。2番目に、モノやサービスを受け取る「購入型」。そして「融資型」。これはお金を貸すので、当然、利子を受け取る。最後に「投資型」がある。米国では昨年、オバマ大統領がクラウドファンディング条項を含むJOBS法(雇用創出法)に署名し、この投資型が認められたが、日本では法的整備が遅れており、このタイプはミュージック・セキュリティーズを除いて、事実上存在しない。従って今一番注目されているのは寄付型で、山中教授が使ったジャスト・ギビングは世界の1200万人から980億円を調達した実績を誇っている。

私が大学で担当している授業で、社会起業家を呼んで講義してもらうものがあるが大人気である。今の学生は、お金儲けをすることよりも、社会に貢献し働きがいのある仕事に関心が強い。そういう意味では、ビジネス手法で社会課題を解決しようという社会起業家は憧れの的である。そういう学生でも、志の部分には注意を払っても、ビジネスモデルの構築や資金調達につていは、理解不足である。クラウドファンディングといってもほとんど知らないのではないか。寄付や会費、助成金以外に、こんな魅力的な手法があると知ったら大いに驚くに違いない。米国にならって投資型が導入されれば、大騒ぎだろう。

なぜなら、17世紀のオランダの東インド会社以来、企業の資金調達といえば、株を発行することが当たり前だったからだ。それが、ネットで可能になるとすれば、金融革命である。将来の話としても、若者が夢を起業で実現し、それによって日本経済が活気づき、日本社会が変わる。そんな、それこそ夢のような時代が来るか、想像するだけでも楽しい。

【はらだ・かつひろ】日本経済新聞社ではサンパウロ、ニューヨーク両特派員。国連、NGO、NPO、社会起業家のほか、CSR、BOP ビジネスなどを担当。日本新聞協会賞受賞。2010 年明治学院大学教授に就任。オルタナ・CSR マンスリー編集長。著書は『CSR優良企業への挑戦』『ボーダレス化するCSR』など。

(この記事は株式会社オルタナが発行する「CSRmonthly」第17号(2014年2月5日発行)」から転載しました)

原田 勝広氏の連載は毎月発行のCSR担当者向けのニュースレター「CSRmonthly」でお読みいただけます。詳しくはこちら

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2014年9月16日(火)11:43

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