「CO2増やさず経済成長」、世界自然エネルギー白書の監修者が講演

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世界の自然エネルギーに関する最新状況をまとめた「自然エネルギー世界白書2015」の発表を記念するシンポジウムが30日、都内で行われた。白書をまとめた「21世紀のための自然エネルギー政策ネットワーク(REN21)」議長で、来日中のアルソロス・ゼルボス氏が講演。「2014年は、過去40年で初めて経済成長とCO2排出量との相関が破られ、自然エネルギーにとって記録的な年になった」などと述べた。(オルタナ編集委員=斉藤円華)

■自然エネルギーの伸びが貢献

講演するアルソロス・ゼルボス氏=30日、都内で

講演するアルソロス・ゼルボス氏=30日、都内で

シンポジウムは自然エネルギー財団(JREF)と環境エネルギー政策研究所(ISEP)が主催。パリに本部を置くREN21は05年から毎年、白書をまとめている。経済成長にもかかわらずCO2排出量が初めて横ばいに転じたことについて白書では、自然エネルギーの利用拡大、およびエネルギーの利用効率の改善を要因に挙げる。

ゼルボス氏は、世界での水力を除いた自然エネルギー発電容量が04年の85ギガワット(GW)から14年の657GWに増加し、とりわけ太陽光が2.6GWから177GWに急増していることなどを指摘。「過去10年間の自然エネルギーの成長は予想以上だった」と語った。

また同氏は、自然エネルギーへの投資額が化石燃料の発電設備への投資額を5年連続で上回っているなどとした上で、自然エネルギーへの転換を今後も持続させるには「変化する環境に適応して、投資レベルを継続的に増やす長期的な政策枠組み」が必要との考えを示した。

講演後の質疑応答で、参加者が「太陽光や風力は絶えず発電量が変動する。変動を吸収するためのコストを加味しても自然エネルギーは安いと言えるのか」と質問。

ゼルボス氏は「発電量は通常でも日中と夜間で変動している。自然エネルギーの導入に適した形で電力システムを弾力化、再設計すべきだが、太陽光や風力と同量のバックアップ電源を設ける必要はない」と応じた。

2015年6月30日(火)18:22

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