【オルタナ42号】人を大切にして500年、現代に生きる「掟書」――虎屋黒川光博社長インタビュー

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室町時代後期、虎屋は菓子屋として誕生。それから約500年、「おいしい和菓子」を第一に経営を続けてきた。「企業は人で成り立っている。人を大切にするのは基本」と語る虎屋17代当主・黒川光博社長に経営哲学を聞いた。(聞き手:森 摂=オルタナ編集長、吉田 広子=オルタナ副編集長 写真:高橋 慎一)

虎屋17代当主、黒川光博代表取締役社長。1943年生まれ。1991年から現職

虎屋17代当主、黒川光博代表取締役社長。1943年生まれ。1991年から現職

─100年を超える長寿企業が多い日本でも、虎屋は創業約500年という長い歴史を持っています。「和菓子がおいしい」だけでは、ここまで長くは続かなかったのではないでしょうか。

2012年2月に社会貢献室を立ち上げられましたが、黒川社長は会社と社会との関係をどのように考えていますか。

論理的に説明するのは難しいですが、原則的なことでいえば「会社を永続させること」、つまり事業をきちんと維持していくことが最も大切な社会貢献だと考えています。これが最大の原点です。

当社は昔から、寄付や野生のトラの保護活動といった社会貢献活動にも取り組んでいますが、社会貢献は、社会に身を置いているものとしての当然の義務です。

社会に貢献することで、利益を求めたり、目立ったりする必要はありません。社会貢献室は、グループ各社で取り組んできた活動を整理し、方向性を明確にするために、新たに立ち上げました。

─企業には経済的側面と社会的側面があります。

和菓子屋はとても小さな単位です。お客様、地域、原材料の生産者なくして成り立ちません。そのため昔から経済性や効率性を超えて、「良いことだからやろう」という土壌がありました。

売り上げのためだけにやってきていることは少ない。だからこそ虎屋は続いてきたのかもしれません。

■売り上げ至上ではない

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2015年10月7日(水)18:28

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