矢野経済研究所は10月6日、高性能蓄電池であるリチウムイオン電池市場の市場調査結果を発表した。それによると、2010年度の同電池の市場規模は前年度より12.6%増加して1兆949億円になる見込みで、2015年度には現在の約3倍となる3兆560億円に達するとみられる。
エネルギー効率の高いリチウムイオン電池は、これまではノートPCや携帯電話などのIT機器への需要が中心だったが、調査では今後はEVや電動バイク向け電池の需要が急拡大すると予測。2010年度の市場規模は263億円だが、2015年には5倍以上の1兆3263億円にまで膨張するとしている。
一方で産業分野については、現在一般的な鉛電池との価格差を2~3倍程度に抑えなければ普及しないとの見方が支配的であるとして、需要の立ち上がりを2015年以降と見ている。(オルタナ編集部=斉藤円華)2010年10月14日