「オルタナ式英単語術」(21) [ward][defy][bloc]

日々刻々と緊張感が増すなか、新年度を迎えました。海外ニュースも新型コロナウイルス一色です。

1)ward
ward は「病棟」。内科病棟はmedical wardです。

Hockey field to hospital ward; Lynch’s life amid pandemic
豪女子ホッケー選手、コロナ陽性で入院(4月2日)

動詞で用いられると「避ける」。ward offで「避ける」「防ぐ」「撃退する」「かわす」という意味になります。
Argentina Sacrifices Economy to Ward Off Virus, Winning praises
アルゼンチン大統領「経済より人命を優先」(3月27日)

コロナウイルスを撃退するためには経済衰退やむなし、という政策をとった、ということですが、ただし記事では批判的に書かれています。

2)defy
「逆らう、反抗する」「無視する」。上(年長者、政府等)の指示に対して侮蔑的な態度をとるイメージです。形容詞はdefiant「反抗的な、大胆な、挑戦的な」。

Deny and defy: Bolsonaro’s approach to the coronavirus in Brazil
国際的指針を無視 「コロナウイルスより経済を優先」ブラジル大統領  (3月31日)

Social distancing stocks defy market selloff
暴落相場も巣ごもり関連株は追い風   (4月1日)

「ソーシャルディスタンシング」はカタカナのまま定着しました。本来は、感染拡大を防ぐため、物理的に距離を置くことを意味します。一般には「人ごみや人との親密な会話を避ける」というようなニュアンスで用いられることが多いかもしれません。この記事の場合は後者の意味合いで、広義にとっています。なお、記事に登場する「巣ごもり」銘柄は食材宅配サービス、スープ缶詰、宅配ピザ、食品スーパー等です。

3)bloc

aishima

相島 淑美(神戸学院大学経営学部准教授)

日本経済新聞記者、清泉女子大学英文学科教員を経て現職。翻訳家。鈴木淑美名義でJFK伝記など20数冊の訳書がある。 博士(先端マネジメント、関西学院大学)、MBA(関西学院大学)、修士(文学、慶應義塾大学)。文化・文学の視点から日本のマーケティング、SDGs、エシカル消費について研究している。執筆記事一覧

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