「グラミンでんき」で生活困窮者の自立支援を

グラミン日本(東京・中央)とみんな電力(東京・世田谷)は10月20日、生活困窮者の自立支援につながる電力プラン「グラミンでんき」を開始した。電気料金から毎月100 円が、生活困窮者向けに少額融資を行うグラミン日本に寄付されるほか、同団体の支援プログラムを受けている生活困窮者を対象に電気料金を1年間無料にする取り組みを進める。(オルタナ副編集長=吉田広子)

生活困窮者の自立支援につながる「グラミンでんき」

厚生労働省によると、新型コロナウイルス感染拡大による解雇や雇い止めは、見込みも含めて6万人以上に上り、生活困窮者の自立に大きな影響を与えていると考えられる。

そうしたなか、「貧困のない、誰もが活き活きと生きられる社会」を目指し、マイクロファイナンス(少額融資)を手掛けるグラミン日本と、再生可能エネルギーの普及などを通じて社会課題の解決を目指すみんな電力は、「貧困の解消」という共通の理念を実現するために協働を開始した。

グラミン日本は、ノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス博士が創設したグラミン銀行の日本版で、貧困や生活困窮の状態にある人々に低利・無担保で少額の融資を行っている。

今回の協働事業では、電気利用者が「グラミンでんき」に切り替えることで、グラミン日本に毎月100 円を寄付できるようになる。FIT 電気+再エネ比率75%の「スタンダードプラン」か再エネ比率100%の「プレミアム100 プラン」から契約プランを選べ、家庭からのCO2 排出量削減にも貢献できる。

さらに、「グラミンでんき」に切り替え、グラミン日本の支援プログラムを受けている生活困窮者は電気料金が1年間無料になる。

muroi

室井 孝之 (オルタナ総研フェロー)

42年勤務したアミノ酸・食品メーカーでは、CSR・人事・労務・総務・監査・物流・広報・法人運営などに従事。CSRでは、組織浸透、DJSIなどのESG投資指標や東北復興応援を担当した。2014年、日本食品業界初のダウ・ジョーンズ・ワールド・インデックス選定時にはプロジェクト・リーダーを務めた。2017年12月から現職。オルタナ総研では、サステナビリティ全般のコンサルティングを担当。オルタナ・オンラインへの提稿にも努めている。執筆記事一覧

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