日本企業のCSRの取り組みの中で、NGO・NPOとの協働を実施する例が増えてきた。しかし、まだその取り組みが弱い印象があるのはなぜか。今回は欧米の企業がどのようにNGOと協働しているのか、何がポイントなのかをお伝えしたい。
日本では、企業はNGO・NPOに対してどのような印象を一般的に持っているのだろうか。
1995年、グリーン・ピースなどの環境NGOが、ロイヤルダッチ・シェルの北海のブレントスパーと呼ばれる海底油掘削施設の解体方法に対する抗議行動・不買運動が過激に報道されたように、日本では、国際NGOは一般的に、企業に対してプレッシャーをかける敵対関係にあるように感じられていることが多い。
NGOは、企業の反社会的行為に対して、不買運動やネガティブキャンペーンを実施するなど、企業のCSRに大きな影響を与えている。NGOの過激な行動のみフォーカスされるが、本来NGOは市民の代表であり代弁者である。市民の代弁者であるNGOは企業活動を監視し、企業が反社会的行動をしないように常にプレッシャーをかけているのだ。