もともと磯崎社長がCSVに関心を持ったのは、2010年から12年までキリンビールCSR担当役員などとして「世界経済フォーラム」(ダボス会議)に出席したのがきっかけ。
ネスレ、ユニリーバ、コカコーラ、独流通大手のメトロなど世界トップ企業の経営者がCSVに積極的に取り組んでいることを知り、触発されたという。
キリンビールは2013年1月、キリンビール、キリンビバレッジ、メルシャンの国内飲料系3社の中間持ち株会社であるキリン株式会社を設立した。
その中で、従来のCSR部署をキリン「CSV本部」に名称変更するとともに、本部内にCSV推進部、ブランド戦略部、コーポレートコミュニケーション部を設置した。
このCSV本部という名称は、日本企業で初めて「CSV」の名称を使った事例とされる。命名に当たっては、ポーター教授も後押ししてくれたという。
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