EU生物多様性政策の要「欧州自然再生法」成立へ

記事のポイント


  1. 欧州自然再生法が成立の見込みとなった
  2. 「欧州グリーンディール」「EU生物多様性戦略」の重要な要素に
  3. 7つの主要目標の背景にEUの自然環境・生態系の著しい劣化がある

最終承認段階を通過後に行われた記者会見

2024年2月27日に欧州自然再生法(NatureRestoration Law:NRL)が欧州議会の最終承認段階を通過、成立の見込みとなった。本法案は、20年5月に発表された「2030年に向けたEU生物多様性戦略」に基づき、欧州委員会が22年6月にEU議会・EU理事会に提出し、23年11月には暫定的な政治合意に達していた。

EUは19年12月公表の「欧州グリーンディール」で、気候変動問題と生物多様性の危機への対応を掲げた。20年5月には「EU生物多様性戦略」が公表された。

こうした政策的文脈の下、本法案はこれら2つの戦略を構成する重要な要素として気候変動対策にも位置付けられ、他への悪影響を及ぼすトレードオフなしに気候変動緩和策との相乗効果を生むことが期待されている。

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shimotaya_takeshi

下田屋 毅(CSRコンサルタント)

欧州と日本のCSR/サステナビリティの架け橋となるべく活動を行っている。サステイナビジョン代表取締役。一般社団法人ASSC(アスク)代表理事。一般社団法人日本サステイナブル・レストラン協会代表理事。英国イーストアングリア大学環境科学修士、ランカスター大学MBA。執筆記事一覧

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キーワード: #生物多様性

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