GI提唱者が語る「『多次元の交差』、デザインに統合を」

記事のポイント


  1. 「ジェンダードイノベーション(GI)」が注目されている
  2. GIを提唱したのは米スタンフォード大学のロンダ・シービンガー教授だ
  3. シービンガー教授は「GIすべての人に公平性をもたらすものだ」と語る

■オルタナ76号「ジェンダードイノベーション」特集から

これまで見過ごされてきた「性の違い」に着目する研究手法「ジェンダードイノベーション(GI)」が注目されている。2005年にGIを提唱したスタンフォード大学のロンダ・シービンガー教授は、「GIは性差だけの話ではなく、すべての人に公平性をもたらすものだ」と語る。オルタナとの書面取材に答えた。(オルタナ副編集長=吉田 広子)

ロンダ・シービンガー
米スタンフォード大学歴史学科ジョン・L・ハインズ科学史教授。アメリカ芸術科学アカデミー会員。「科学、保健・医学、工学、環境学分野におけるジェンダード・イノベーション」プロジェクト創始者。学技術史におけるジェンダーと交差性研究の先駆者で、代表作に『科学史から消された女性たち:アカデミー下の知と創造性』(工作舎)など。

公平な社会づくりに科学はいかに貢献できるか。私が長年追い求めてきている研究テーマです。

もともと科学史を専門としていますが、女性は取り残された存在でした。その結果、性やジェンダーが考慮されず、女性の身体には合わない車のシートベルトが開発されたり、男性の骨粗しょう症が見逃されたりしてきました。

ジェンダードイノベーションとは、性やジェンダー、後述する交差性の分析を、研究の枠組みなどのデザインに統合することです。

■重要なのは「交差性」を取り入れた分析

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yoshida

吉田 広子(オルタナ副編集長)

大学卒業後、米国オレゴン大学に1年間留学(ジャーナリズム)。日本に帰国後の2007年10月、株式会社オルタナ入社。2011年~副編集長。執筆記事一覧

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キーワード: #ジェンダー/DE&I

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