■ プロボノを表明する「支援票」
支援先の選考方法もユニークだ。
まずは一般から応募を募り、書類選考を経て各事業者によるプレゼンテーション選考会を実施。MURCの役職員が、「支援票」と「共感票」を投票した。
「支援票」とは、プロボノ支援を希望する役職員による投票で、5票以上を獲得した上位3団体が支援先として選ばれた。投票者による「プロボノチーム」が組成されるほか、資金的支援として50万円が授与された。
すべての役職員による「共感票」は、プレゼン大会に参加した全6団体を対象とし、投票数に応じて総額50万円が分配される仕組みだ。今回は支援票が36票、共感票が143票集まったという。
この一連のプロジェクトを企画したのは、同社経済・社会政策部社会政策グループソーシャルエコノミー研究センター研究員の家子直幸さんだ。
家子さんは2年ほど前から、ソーシャルビジネスへの資金提供や経営支援を行う「ソーシャルベンチャー・パートナーズ(SVP)東京」(東京・千代田)のパートナー(会員)として活動してきた。そんななか自社でも何かできることはないかと考え、SVP東京や社内の協力を得て今回のプロジェクトを実現した。
MURCは、今後、シンクタンク・コンサルティングファームのノウハウを生かし、3団体の経営上の課題解決や事業の高度化を支援していく。
16日の授与式後には、3団体の代表と支援者の初顔合わせとなる第一回ミーティングが行われ、団体が抱える課題などについて議論された。支援者は、環境・エネルギー部やマネジメントシステム部など様々な部門から参加している。
プロボノの支援期間は2014年4月までの5カ月間で、月1回以上のミーティングを行う。