キリンが調達先17社と模索、スコープ3削減の「仕組み化」

記事のポイント


  1. キリンはスコープ3領域のGHG排出量の削減に本格的に取り組む
  2. サプライヤーなどの排出量であるスコープ3の削減施策の確立は難しい
  3. GHG排出量の多い調達先17社と協働し、削減につながる仕組みを見出す

キリンホールディングスはスコープ3(供給網)領域の温室効果ガス(GHG)排出量の削減に向け、本格的に取り組む。スコープ3は自社ではなく、サプライヤーなどのGHG排出量なので、効果的な削減施策を確立した企業は少ない。GHG排出量の多い調達先17社と協働し、削減につながる仕組みを見出す狙いだ。(オルタナ副編集長=池田 真隆)

キリンは4月から、「キリンサプライチェーン環境プログラム」を始めた。GHG排出量が多い一次サプライヤーに呼び掛けた結果、17社が参加した。

同社はこれらのサプライヤーに、「GHGの実排出量データの相互開示」「SBT水準のGHG排出量削減目標設定依頼・支援」「GHG排出量削減に向けた協働取り組み」を推進する。

同プログラムの期間は3年間。GHG排出量が削減できているか、毎年取り組みの見直しを行う。

本取り組みは、同社の中期目標「2030年までに2019年比でグループ全体のスコープ3排出量を30%削減」のうち、3分の1に当たる10%の削減に寄与するものだ。

キリンのサプライチェーン全体でのGHG削減アイデア
M.Ikeda

池田 真隆 (オルタナS編集長)

株式会社オルタナ取締役、オルタナS編集長 1989年東京都生まれ。立教大学文学部卒業。 環境省「中小企業の環境経営のあり方検討会」委員、農林水産省「2027年国際園芸博覧会政府出展検討会」委員、「エコアクション21」オブザイヤー審査員、社会福祉HERO’S TOKYO 最終審査員、Jリーグ「シャレン!」審査委員など。

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キーワード: #脱炭素

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