環境政策の最上位に「ウェルビーイング」、その理由は

オルタナは6月26日、第58回SBL(サステナブル・ビジネス・リーグ*)オンラインセミナーを開きます。環境省は5月末、「第六次環境基本計画」を策定しました。同計画は、2030年までの環境政策の基本方針をまとめたものですが、「ウェルビーイング」を環境政策の最上位に置きました。なぜ環境政策でウェルビーイングを目指すのか、同計画を策定した担当課長に伺います。

*SBLはオルタナが運営する読者会員組織

環境基本計画とは、「環境基本法第15条」に基づき、政府全体の環境保全に関する施策の方針を定めたものです。民間企業の「中期経営計画」のようなものです。

1994年に第一次環境基本計画を定め、このほど第六次の計画を策定しました。第六次は2024年から2030年までの計画を定めました。

出典:環境省

2030年はSDGsの目標達成年でもあり、環境・経済・社会すべてに置いて「勝負の2030年」としました。

危機が深刻化する中、同計画では、「ウェルビーイング」を環境政策の最上位に置きました。GDPなど市場的価値だけでなく、ウェルビーイングや幸福、生活の質など「非市場的価値」も同時に追求していくことを強調したのです。

ウェルビーイングの向上を追求するため、基盤となる自然資本の維持・回復に向けた大規模投資を行うと明記しました。

重点分野としては、「経済」「国土」「地域」「暮らし」「科学技術・イノベーション」「国際」の6分野を掲げ、これらの重点分野の施策の統合・シナジーを目指します。東京への一極集中を是正し、自律分散も推進します。

今回のセミナーでは、同計画の策定を行った担当課長に、環境省がウェルビーイングを目指す理由を伺います。

大倉 紀彰(おおくら・のりあき):
環境省大臣官房環境影響評価課長 兼 政策調整官(環境基本計画担当)
1998(平成10)年環境庁入庁。入庁後、京都議定書関連交渉・締結プロセス、外来生物法制定(2005)、地球温暖化対策推進法の改正(2008、地方公共団体実行計画区域施策編の導入)、水俣市の環境まちづくり支援などを担当した。2013年総合環境政策局総務課総括補佐、2017年横浜市温暖化対策統括本部担当部長、2019年環境再生・資源循環局企画官(大熊町・双葉町の支援等)、2020年Center for Climate and Energy Solution(米国ワシントン)客員研究員、2021年環境再生・資源循環局放射性物質汚染対策室長。2022年7月から現職。

とき: 6月26日(水)12:00~13:00@zoom
ゲスト: 環境省・大倉 紀彰・環境影響評価課長 兼 政策調整官
参加費用: 無料(SBL有料会員/SBL無料会員)
申し込みはこちら

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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キーワード: #生物多様性#脱炭素

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