富士通が30年続ける「サステナビリティ貢献賞」とは

記事のポイント


  1. 富士通は「サステナビリティ貢献賞」という社内表彰制度を30年前から続ける
  2. 同社が特定したマテリアリティ(重要課題)に関連した取り組みを称える
  3. 社員の社会課題への意識を高める取り組みとして、参考になりそうだ

富士通は「サステナビリティ貢献賞」という社内表彰制度を30年前から続ける。これは、同社が特定したマテリアリティ(重要課題)に関連した取り組みを称える社内表彰制度だ。社員の社会課題への意識を高める取り組みとして、参考になりそうだ。(オルタナ副編集長=池田 真隆)

富士通が社会課題の解決をテーマに掲げた社内表彰制度を始めたのは、1995年からだ。「環境貢献賞」という名称で、社員の環境活動を称えてきた。2020年にパーパス(存在意義)を定めたことを機に、「サステナビリティ貢献賞」に名称を変えた。

同社は、パーパスに、「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」を掲げる。このパーパスの実現に寄与する取り組みをサステナビリティ貢献賞では表彰する。

2024年度からは、同社が今後注力する分野である「マテリアリティ(重要課題)への貢献」をエントリー内容に盛り込むようにした。

24年度は、国内外から182件の応募があり、大賞2件、優秀賞6件、特別賞40件を表彰した。欧州や米国含めて各地域の社員が審査員として参加し、未来を担う人材の育成にもつなげている。

生成AIの電力問題に取り組む活動も

24年度の受賞プロジェクトの一つに、AIの電力問題を解決する技術がある。これは、富士通研究所がエントリーしたもので、生成AIの電力消費量を削減する技術を開発した。

同社の担当者は、「研究の成果が表彰されたことは大変光栄だ。今後も革新的な技術を追求していきたい」とコメントした。

M.Ikeda

池田 真隆 (オルタナS編集長)

株式会社オルタナ取締役、オルタナS編集長 1989年東京都生まれ。立教大学文学部卒業。 環境省「中小企業の環境経営のあり方検討会」委員、農林水産省「2027年国際園芸博覧会政府出展検討会」委員、「エコアクション21」オブザイヤー審査員、社会福祉HERO’S TOKYO 最終審査員、Jリーグ「シャレン!」審査委員など。

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キーワード: #脱炭素

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