■イケアも児童労働防止にコミット

CRBPをビジネス戦略の根幹に取り入れ、企業利益を確保しながら途上国や新興国にビジネス展開をしている企業もある。スウェーデン創業で世界最大の家具チェーン店「イケア」は、90年代初等に生産工場で児童労働があったことが報道されたことをきっかけに、セーブ・ザ・チルドレンと連携し、児童労働の防止に関するイケアの行動規範「IWAY Standard」を策定した。

今では世界的な商品販売を通じた子ども支援もセーブ・ザ・チルドレンやユニセフと連携し積極的に行っており、危機をチャンスに変えた先行事例であるといえる。

一方で、多くの企業はサプライヤーに対し行動規範を定めているにも関わらず、浸透していないという課題に悩まされる。そうした現場における課題解決に向けた企業とNGOの新しい取り組みを紹介したい。

■中国で多国籍企業向けにコンサルも

セーブ・ザ・チルドレン・スウェーデンが中国に設立した社会企業「Centre for Child Rights and Corporate Social Responsibility -略称CCRCSR)は、多国籍企業に子どもの権利の視点からCSRに関するコンサル業務を行っている。

SCJ)母親が働く電子機器のリサイクルの工場で作業に参加する男の子(Jonathan Browning)

SCJ)母親が働く電子機器のリサイクルの工場で作業に参加する男の子(Jonathan Browning)

CCRCSRは中国、広東省におけるサプライチェーン管理の能力強化と持続的な評価体制の構築に取り組んでおり、ウォルト・ディズニー・カンパニーをはじめ、中国で事業を展開する多国籍企業6社がこのプロジェクトに参加している。

CCRCSRはサプライチェーンの適正評価と実施を担う「サービス・プロバイダー」として現地NGOや地域団体の能力強化を行い、児童労働の予防・是正、若年労働者、移民労働者、そして中国特有の課題に継続的に対処することを目指し、2年間で1万人の労働者や管理者へ研修を実施する予定だ。

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