ホンダ・日産の統合破談に見る自動車産業の勝ち筋は

記事のポイント


  1. ホンダと日産自動車は2月13日、経営統合に向けた協議を打ち切った
  2. 両社の統合に向けた協議は日本の自動車産業の命運を左右するものだった
  3. なぜ両社の統合は破談したのか、そして日本の自動車産業の勝ち筋とは

2025年が始まったが、新年早々最大の関心事は日産とホンダの経営統合であった。結果的には両社の統合はうまくいかなかったが、これは日本の自動車産業の命運を左右するものであり、自動車に関わる者にとって他人事ではない出来事だった。両者の経営統合はなぜ破談したのか、そして日本の自動車産業の勝ち筋とは何か。(自動車ジャーナリスト=清水 和夫)

ところで、日産は「技術の日産」、ホンダは「Power of Dreams(夢を叶える力)」を標榜している。ここに両メーカーの哲学(カルチャー)の違いが表れている。

日産は技術至上主義であり、重工産業から自動車メーカーに転身した経緯があるので、いわゆる日本ではエリート集団だ。一方のホンダは部品からオートバイ、そして四輪へと成長してきたので、イノベーションを重視しつつも、社会やユーザーへの価値を考えるベンチャーとしての夢を掲げている。この両社の哲学の違いが、経営統合における最大の溝となったと筆者は睨んでいる。

私自身、YouTubeWEB媒体で、今回の経営統合の勝ち筋について提言しているが、興味があればぜひ参考にしてほしい。

日本の自動車産業の勝ち筋は、東西「BIG2」をつくること
良きライバルの協調と競争によってこそ産業は強くなる
創業者の哲学を受け継いだブランドこそ差別化に

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shimizukazuo

清水 和夫(自動車ジャーナリスト)

武蔵工業大学電子通信工学卒、1981年からプロのレースドライバーに転向、1988年本格的なジャーナリスト活動開始、日本自動車ジャーナリスト協会会員(AJAJ)、日本科学技術ジャーナリスト会議会員(JASTJ)、著書・共著に『クルマ安全学のすすめ』『燃料電池とはなにか』『ITSの思想』『ディーゼルこそが、地球を救う』などがある。

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