東洋製罐やキユーピー、6組織でプラ製キャップを再資源化へ

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記事のポイント


  1. 東洋製罐やキユーピーなど6組織がプラ製キャップの再資源化に取り組む
  2. プラスチックは素材が異なることが多く、分別回収やリサイクルに課題がある
  3. 化学的に分解してから再利用する「ケミカル・リサイクル」で資源循環に挑む

東洋製罐グループやキユーピーなど6組織は、茨城県鹿嶋市でドレッシングのプラスチック製キャップの再資源化に取り組む。プラスチックは素材が異なることが多く、再資源化するには分別回収やリサイクルに課題があった。化学的に分解してから再利用する「ケミカル・リサイクル」の技術を用いて、6組織での資源循環に挑む。(オルタナ編集部=松田 大輔)

サーキュラーエコノミーの実現に向けて6組織が連携する
サーキュラーエコノミーの実現に向けて6組織が連携する

東洋製罐グループや三菱ケミカル、キユーピーなど6組織は14日、プラスチック製容器の資源循環を目指し、包括連携協定を結んだと発表した。

今回の実証実験では、使用済みプラスチックをごみとせず、資源として循環させることを狙う。各社がプラスチックをリレーのように繋ぐことをイメージし、「プラリレープロジェクト」と名付けた。

茨城県鹿嶋市の公立小学校でドレッシングのプラスチック製キャップを回収し、リファインバースが分別や洗浄まで手がける。それを三菱ケミカルの工場で化学的に分解してから油化し、東洋製罐グループがプラスチック製容器を製造する。キユーピーがドレッシングとして製品化し、カスミ(茨城県つくば市)は販売と店頭でのプラスチックごみの回収までを担う。各組織がそれぞれの強みを持ち寄ったかたちだ。

プラスチックは見た目が似ていても素材が異なることが多く、分別回収やリサイクルに課題があった。今回の実証実験では、使用済みのプラスチック製容器をそのままの性質で再利用する「マテリアル・リサイクル」ではなく、化学的に分解し、油化してから用いる「ケミカル・リサイクル」で資源循環を目指す。

東洋製罐グループ・サステナビリティ推進部の遠藤宗広部長は、「循環型社会の実現に向けて、パートナーとの連携を強め、取り組みを広げていきたい」と意気込みを語った。

matsuda daisuke

松田 大輔

中央大学総合政策学部卒業。2021年から米国サンフランシスコで研究資料の営業マネジャーとして勤務。2024年に株式会社オルタナ入社。

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