三菱重工業は7月12日、同社がブルガリアで展開している風力発電事業により得られたCO2の排出権が国内に移転されたと発表した。規模は約12万トンで、日本カーボンファイナンス(JCF)が購入する。
三菱重工はブルガリア現地企業との合弁でカリアクラ・ウインド・パワー(KWP)社を設立。2008年7月より出力1000kWの風車35基で商業運転を開始しており、発電した電力を同国の国営電力会社に販売する。年間のCO2削減量は7~8万トンで、京都議定書の第1約束期間である2012年までにJCFが累計35万トンを上限に排出権を購入する契約だ。
ブルガリアはEU加盟に伴い自然エネルギーの導入を進めており、KWPはその貢献により2008年12月に同国政府より「インベスター・オブ・ザ・イヤー」を受賞している。