ラッシュとチャリティーー社会的企業の原点
今回のサミットのテーマは、チャリティとビジネス。同社の「ニュー チャリティポット」(ボディーローション)が発売10周年を迎えたことを記念している。チャリティポットは、消費税を除くすべての売上が草の根団体に寄付される商品。ラッシュが昨年、同商品などを通してチャリティや社会的課題の解決に投じた総額は約8.7億円に上る。

2階建てのサミット会場には、テーマごとに約20の部屋が設置。午前中は、全社員がメイン会場に集まり、ライブのような雰囲気の中で、経営陣から新たな方針や中長期目標が伝えられる。それ以外の時間、社員らは会場を自由に2日間かけて回る。
「チャリティ」に関する部屋は8室。環境保全やアース・ケア、動物の権利、人権、戦争と貧困、デジタル倫理、気候変動とエネルギー、食糧主権。どれもラッシュが事業を通して取り組む課題だ。
動物の権利の部屋では、狭いゲージで一生を終える養豚の様子をバーチャルリアリティで見ることができる。部屋の一角では、NGOやジャーナリストが順番に講演を行い、どの部屋でも知るより体験する仕掛けが施されていた。

廊下は、人権擁護を訴えるビラを配る人やトランプ大統領の被り物をつけた社員でごった返し、若い女性から支持されるコスメブランドとは思えない、社会派の空気が流れる。
新潟など地方から参加している店長らは、「全世界の店長と共に経営方針を聞くことで、グローバルの一員だと自覚できるようになった。社会問題についても自分で調べている。店長会は日々働くモチベーションだ」と意識に変化が生まれたと語った。
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