成長をマネジメントし、100年企業へ
実際、ブランドの社内浸透はどこまで進んでいるのか。帰国後、都内の店舗に足を運んだ。「何かお探しですか」と明るく声を掛けてくれた女性店員に、ニューチャリティポットについて尋ねてみた。
「実は、私、この商品の理念が好きでラッシュに入社したんです。今度、福島県の農業復興のために活動しているNPOを呼んで、店内でイベントをします。良かったら来て下さい。」

商品の説明をした後、店員の西澤さんは「チャリティパーティー」と書かれた手作りのチラシを持って来てくれた。絵に描いたような社員が目の前に現れ、少し面食らった。西澤さんは、ニューチャリティポットで同社が支援する草の根団体を審査する一員にもなっているという。
企業取材をしていると、「ミレニアル世代は就職活動の際、CSR活動など企業がどう社会課題に向き合っているかを見ている。優秀な人材の確保にサステナビリティ報告書が大事だ」と聞くことがある。西澤さんのような人が入社し、活躍の場があるということは、日本でも社会的企業としてのラッシュブランドが社内外に浸透してきている一つの証拠と言えるだろう。
抜本的なブランドの見直しと人材投資により、ラッシュの2008年から10年間の成長率は約540%。サミットで経営陣は、「かつての失敗の教訓を生かし、成長をマネジメントしながら、100年企業を目指す」と社員を前に力強く話した。
【インタビュー】ラッシュ創立者・マネージングダイレクター
マーク・コンスタンティン氏
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