■近代化産業遺産
「近畿の駅百選」に認定されている信楽駅を出て信楽の街並みを歩いてみると、様々な制度が活用されている。
「丸又窯(まるまたかま)」は近代化産業遺産(2007年度、経済産業省)認定だ。これは経済産業省の制度で、我が国の産業近代化の過程を物語る存在として、数多くの建築物、機械、文書の役割や先人たちの努力など、豊かな無形の価値を今に伝えている。
これらの歴史的価値をより顕在化させ、地域活性化の有益な「種」として、地域の活性化に役立てることを目的として、「近代化産業遺産」として大臣認定する仕組みだ。
2007年度、2008年度において、地域史・産業史の観点から、それぞれ33のストーリーとして取りまとめた「近代化産業遺産群33」「近代化産業遺産群 続33」を公表した。
「丸又窯」は滋賀県指定史跡「信楽焼窯跡群」の一つでもある。
文化庁の日本遺産が、滋賀県や経済産業省の制度も含めて文化の「プラットフォーム」(共通基盤)になっているわけである。この登り窯は連房式で11室ある。1933年から1963年まで使われていたという。

