「免疫力」を高める基本は、食事、睡眠、運動に気を配り、生活リズムを整える、ストレスを溜めないようにすることだといわれますが、わたくしは「こころの免疫力」ということを考えた時、心理学で「セルフエスティーム」といわれる「自分自身を肯定し、価値あるものとして受け入れること」が重要だと思っています。

「自分で自分を批判せず、自分を認めて大切に扱うこと」。数々の研究や実験からも、自分自身に優しく接するように心がけると「こころの免疫力」が高まり、物事がうまく進むということが明らかになってきています。身体に自己免疫力があるように、心にも自分に有害なもの、自分の暮らす世界に有害なもの、未来に害を及ぼすものを感知する自己防衛システムが備わっているといわれています。

加瀬社長

2015年に国連サミットで採択した「Sustinable Development Goals」が発表された時、多くの方がそう思われたように、わたくし自身も地球に暮らす一員として、その目標を一つの大きな指針として行動し、事業もしていきたいと思いました。

ただ一方、海洋汚染や森林伐採、地球温暖化などの深刻な環境問題、貧困や飢餓、教育やジェンダー、世界平和への多くの課題をみるたびに、一人ひとりの行動が大切だとわかっていても、無力感を感じる、行動を起こせない、具体的に何をしたらいいかわからないという声もたくさん聞きました。

もし可能ならば、「Sustinable Development Goals」の18番目の目標に、私は「個を高める」という目標をいれたいのですが、大きな志のある目標を目の前にして、まず一人ひとりの「こころの免疫力」を高めていくことはとても重要なことです。

国連がゴールと定めた2030年にいまを振り返った時、間違いなく、2020年は時代のターニングポイントの年だったということになると思いますが、いまや企業や集団ではなく、個人が発信力や影響力をもつ時代、生活の質を愛おしむスローライフも、モノをもたない暮らしを愛おしむミニマリストも魅力的ですが、大都会で忙しく暮らしていても、モノがちゃんと整理できていなくても、私達が、身体も心も気持ちよく幸せにあるためには、世界の平和やきれいな環境、公平性や自由、そして、安全や安心は必要不可欠なものです。

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