日本のビオセボンで、カルフールとイオンが協議へ

カルフール部長とのやり取りは下記の通り。

――カルフールのビオセボン買収で何が変わるのですか。
買収の対象になったのはフランス国内のビオセボンだけで、日本のビオセボンは含まれていません。フランスにビオセボンという会社はもう存在しませんが、日本でビオセボンとイオンが共同出資して作った会社は法的に存在し続けています。

――イオンによるビオセボンへの出資はどうなったのですか。
イオンがフランスのビオセボンに出資した19.9%の相当額の出資金は、今回の企業破たん(会社更生法)の過程で失わました。

――日本でイオンがビオセボンを展開し続けることへの影響は。
買収時にカルフールがビオセボンのロゴなどの知的所有権も取得したので、本来ならばカルフールの承諾がなければビオセボンの商号を使い続けることはできません。しかし、話し合いはこれからなので、その間、日本での営業は続くでしょう。

――今後に向けてカルフールはイオンと協議するのですか。
これらのことを解決するため、ここ数週間のうちにイオンと協議する予定です。フランスからかなり商品を仕入れていたと思いますが、まだ実態を把握していません。そのため、今後のことはイオン、カルフール、ビオセボン旧経営陣(日本進出に関わっていた創業者ブリソー氏とシュラキ元社長)の3者で話し合うことになるでしょう。

森 摂(オルタナ編集長)

森 摂(オルタナ編集長)

株式会社オルタナ代表取締役社長・「オルタナ」編集長 武蔵野大学大学院環境学研究科客員教授。大阪星光学院高校、東京外国語大学スペイン語学科を卒業後、日本経済新聞社入社。編集局流通経済部などを経て 1998年-2001年ロサンゼルス支局長。2006年9月、株式会社オルタナを設立、現在に至る。主な著書に『未来に選ばれる会社-CSRから始まるソーシャル・ブランディング』(学芸出版社、2015年)、『ブランドのDNA』(日経ビジネス、片平秀貴・元東京大学教授と共著、2005年)など。環境省「グッドライフアワード」実行委員、環境省「地域循環共生圏づくりプラットフォーム有識者会議」委員、一般社団法人CSR経営者フォーラム代表理事、日本自動車会議「クルマ・社会・パートナーシップ大賞」選考委員ほか。

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キーワード: #オーガニック

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