【語註】
department 部署、事業部   follow suit 先例に従う  along with ~とともに
in a narrow sense / in a broad sense 狭義に/広義に    donation 寄付
diagram 図・表     initiative (新たな)取り組み、戦略
regulation  規制     dividend 配当     implementation 履行、実行
unanimous 全員一致の    refer to ~を参照する
the Principles for Responsible Investment (UNPRI)  責任投資原則
the Government Pension Investment Fund (GPIF)  年金積立金管理運用独立行政法人
the United Nations Framework Convention on Climate Change (Paris Agreement) 気候変動に関する国際連合枠組条約(パリ協定)
denominator  分母、共通の特徴

まず、CSRの意味が説明されています。

First of all, the meaning of CSR has expanded from mere social responsibility, as it was 15 years ago, to “social responsiveness,” in other words. The question of how well a company or organization responds to the demands of society has come to be asked. “Responsibility” of corporate social responsibility is defined as a “response” and it can be broken down also to the word “ability.” Especially the ability to respond to the voices and demands of society.

【抄訳】CSRという言葉の意味は15年前の「単なる社会的責任」から「社会的即応性[応答、反応]」へと広がっている。企業や組織が社会の要求にいかに対応していくかが問われている。「企業の社会的責任」(CSR)の「責任」(responsibility)はresponseとabilityに分解できる。この文脈では、責任とは社会の声や要求に応える能力を意味することになる。

CSRの4つの領域について図を用いて説明されています。図の上下は価値創造(value creation)の大―小で分かれており、右側はポジティブ・インパクトを最大化する(=レピュテーションを上げる)、左側はネガティブ・インパクトを最小化する(=リスクを減らす)となっています。

時間軸としては、下の左・右が現在のCSRを表わし、上の左・右が将来の取り組みのための必要条件といえます。左右で見ますと、右の上・下は企業や組織のレピュテーション(評判)を高める取り組み、左の上・下は企業や組織にとってのリスクを減らす取り組みです。

したがって、下・左は価値創造のスケールが小さく、ネガティブなインパクトを軽減するもの。いわゆる法の順守、雇用、納税等、狭義のコンプライアンスがこれにあたります。下・右は価値創造のスケールが小さく、ポジティブなインパクトを最大化するもの(寄付、ボランティア、プロボノ、植樹等の社会貢献・フィランソロピーなど)ですね。

上・左は、価値創造のスケールが大きく、ネガティブなインパクトを軽減するもの。ISO26000やSDGsといった広義のコンプライアンス、社会的即応性(responsiveness)としてのCSRがここに含まれます。上・右は価値創造としてのCSRです。本業を通じて社会課題を解決するアウトサイド・イン型といえます。

1 2 3