山崎直子さんに聞く「宇宙飛行士から見た気候変動」

――アースショット賞は、地球環境の回復を目的とした優れた解決策に対して、2021年から10年間、総額5000万ポンド(約68億円)を授与するという壮大なプロジェクトですね。

アースショット賞で最も共感していることは、世界中のあらゆる国、団体、個人を対象に開かれた賞だという点です。評議員のメンバー13人の出身国もバラバラで、一人ひとりが持っている背景が異なるのは、とても良い点だと思います。

日本でも盛り上げていきたいと思っていますし、今まで日本が取り組んできたことを、世界に知ってもらう良い機会になると思いますので、そのサポートをしっかり行なっていきたいと思っています。

アースショット賞の評議会メンバー ©︎The Earthshot Prize

――アースショット賞に期待していることを教えてください。

アースショット賞では、「自然保護」「大気の浄化」「海の再生」「ごみの出ない世界」「気候変動の修復」といった5つの分野で賞を設けています。

日本の企業は元々SDGs(持続可能な開発目標)に関連する活動に積極的に取り組んでいると思います。アースショット賞には、こうした日頃の活動を讃えるという側面もありますが、その中でも「革新的な」部分にフォーカスしていきたいという思いがあります。

それは、技術だけでなく、新しい考え方であったり、新しい体制やシステム、新しい方針や解決策であったり、全てが対象になります。ただ、それには科学的に合意されたデータに基づいたものである、という条件がつきます。

地球環境問題は、いろいろな人が一体となって取り組んでいかなければなりません。より多くの企業にパートナーとして参加してもらうことで、より多くの技術と人材を発掘できると思います。世界中で多くのパートナーが増えることに期待したいです。

宇宙技術を地球環境に応用・還元

teramachi

寺町 幸枝(在外ジャーナリスト協会理事)

ファッション誌のライターとしてキャリアをスタートし、米国在住10年の間に、funtrap名義でファッションビジネスを展開。同時にビジネスやサステナブルブランドなどの取材を重ね、現在は東京を拠点に、ビジネスとカルチャー全般の取材執筆活動を行う。出稿先は、Yahoo!ニュース、オルタナ 、47ニュース、SUUMO Journal他。共同通信特約記者。在外ジャーナリスト協会(Global Press)理事。執筆記事一覧

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