人と魚の明日のために
進行する地球温暖化が世界の海にどのような影響を与えるのか。そんな問いに答えようと、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が「海洋と雪氷圏に関する特別報告書」をまとめた。
特別報告書は、IPCCが数年置きに発表する評価報告書とは別に、テーマを選んで比較的、短期間でまとめるもので、今回は海と、海面上昇や陸地から海への淡水の供給などに深くかかわる雪氷圏と気候変動の関連を検討した。
温室効果ガス濃度の上昇にともなって、海面温度は高くなり、海の生態系に悪影響をもたらすと懸念される「海洋酸性化」も進む。そして、これらの現象は、世界の漁業にも大きな悪影響をもたらすことになるというのが、その結論だ。