■NPO選びで間違えないためには(1)■
CSR(企業の社会的責任)の取り組みについてお悩みではないでしょうか。より専門的に、実効性を持ち、他社と差別化できる、CSRをアップデートする方法としておすすめしているのがNPOとの協働・連携です。NPOは全国に約5万団体あり、営利を目的とせず社会課題の解決に向けて活動しています。ニュースでよく耳にする子どもの貧困や、環境破壊、ジェンダーギャップといった課題についても、解決に向けて様々な方法で取り組んでいます。(非営利組織評価センター・村上佳央)
現場の声を聞ける「活動報告会」
NPOは実際にどんな活動を行っているのでしょうか。彼らの活動を知る最初のきっかけとして、おすすめなのがオンラインでの「活動報告会」です。NPOは団体の活動内容を広く発信することで、社会から共感と支援を得て、活動を継続することができます。
NPOはこれまで、会報誌やアニュアルレポートの発行、ウェブサイトでの活動報告書の掲載、実際に集まって会議を開くことで報告を行ってきました。
現在はNPOもオンライン化を進めており、気軽に参加できる報告会が増えています。「遠い地域で活動するNPOでも」、「手軽にコストを掛けず」、「実際に活動されている方の声を聞く」ことができるようになりました。
正会員でなくても参加が可能に
活動報告会は大きく「社員総会」と「イベント」の2種類に分けられます。
「社員総会」は企業にとっての株主総会です。組織運営の最高意思決定機関にあたり、NPOの活動報告(事業報告)に対して社員(正会員)は議決権を持ちます。
例えば、認定NPO法人地球市民の会(佐賀市)は、佐賀、ミャンマー、タイ、スリランカで地域づくり事業を行っていますが、現地スタッフを通して実際の状況を社員総会で報告しています。同団体は非営利組織の「信頼性」を認証する「グッドガバナンス認証」を取得しています。
