2024年パリ五輪は、調達総額70億ユーロの25%をソーシャルビジネスや中小企業へ発注する方針を打ちだしている。調達に関する入札案件でソーシャルビジネスに門戸を開き、社会課題の解決に寄与する。立役者であるムハマド・ユヌス博士は組織委員会とも協働する「ユヌス・スポーツ・ハブ」を創設し、スポーツを通じたソーシャルビジネスの普及を後押しする。

ムハマド・ユヌス博士の尽力により、パリオリンピックはSDGsへの貢献とソーシャルビジネスの推進に舵を切る(写真提供:ユーグレナ社)

2024に開催されるパリ五輪は、WWFフランス、ユヌス・センター、ユニセフ・フランスの支援を受け、SDGsへの貢献とソーシャルビジネスを推進した、新たなモデルの構築を進めている。社会の中心にあるスポーツ、より包括的な社会、優れた環境を3つの柱に、「これまでで最もサステナブルな大会」の開催を目指している。

パリオリンピック組織委員会は、調達総額70億ユーロのうち、25%にあたる17.5億ユーロをソーシャルビジネスや中小企業に発注する方針を社会憲章として宣言している。今後数年間の調達に関する数多くの入札案件で、ソーシャルビジネスに携わる企業や非営利企業などに門戸を開き、市場機会を提供するとともに社会問題の解決に貢献する。

パリはオリンピック誘致決定後、世界で6番目のソーシャルビジネス・シティを宣言した。

こうした動きはグラミン銀行を創設したソーシャルビジネスの第一人者であるムハマド・ユヌス博士の尽力によるところが大きい。ユヌス博士とパリ市、IOCは、パリ市庁舎近くに社会起業家とともに社会課題に取り組む拠点を開設した。ユヌス・センターや、難民・環境・教育などの社会課題解決に取り組む団体もここに入居する。

ユヌス博士はスポーツを通じた社会課題解決のため「ユヌス・スポーツ・ハブ」も設立。パリオリンピック組織委員会と協働し、ソーシャルビジネスの普及と啓発活動に取り組むほか、アスリートが抱える課題解決に取り組む。