国内でフェアトレードの普及・啓発活動を行うNPOのフェアトレード・ラベル・ジャパン(東京・中央、潮崎真惟子事務局長)はこのほど、 最新の国内・海外フェアトレード市場動向を発表した。それによると、国内のフェアトレード認証製品の推定市場規模は前年比約6%増の131億円と伸びを示すが、ドイツの市場規模と比較すると約18分の1と、大きな差があることが分かった。(オルタナ副編集長=山口勉)

コロナ禍のフェアトレード

コロナ禍で国全体の経済成長はマイナス傾向だが、 国内のフェアトレード市場は伸びを示し、2020年は前年比約6%増の131億円規模となった。背景には市民や企業のSDGsやフェアトレードに対する関心の高まりがある。

コロナ禍でもフェアトレード市場は拡大した

イオントップバリュは3月に、PB(プライベートブランド)で販売するコーヒーとチョコレートに使うカカオを、2030年までにフェアトレード認証を取得したものに100%転換すると発表した。

またナチュラルローソンと西友もフェアトレード認証のカカオを使用したオリジナル商品を発売するなど、2021年は小売り企業の取り組みが加速した年となった。

スイスは日本の108倍

一方で、 欧米と比較をすると依然として大きな差がある。フェアトレード・インターナショナルの本部があるドイツと日本の市場規模を比較すると、ドイツは2374億円と、 日本の約18倍だ。

一人当たりの年間購入額が最も多いスイスと比較すると、 日本は104円、スイスは1万1267円で日本の約108倍と大きな開きがある。

国内の市場規模は欧州のそれとは大きな開きがある

欧州諸国で規模が大きい背景には、 消費者の環境・社会問題に対する意識の高さや、 フェアトレードの認知の高さも受けて、 ビジネスも積極的にフェアトレードを取り入れる傾向がある。

欧州諸国の事情について、フェアトレード・ラベル・ジャパンで広報・ライセンスを担当する北戸香那さんは、「NPOやNGO、投資家からの圧力も大きく、その結果企業が取り入れ、市場が拡大しコスト減に繋がっている。日本に比べれば非認証製品との価格差も少ない印象だ」とも指摘した。

日本の経済規模を考えても、さらなるフェアトレード市場の拡大を期待する。