三井住友フィナンシャルグループ(SMBC グループ)はこのほど、国際的なイニシアチブである「ネット・ゼロ・バンキング・アライアンス(NZBA)」に参加した。8月に2050年までに投融資ポートフォリオ全体から排出される温室効果ガス(GHG)排出量をネットゼロとするコミットメントを踏まえたものである。(オルタナ総研フェロー=室井 孝之)

NZBA は、国連環境計画金融イニシアティブ(UNEP FI)の主導のもと2021年4月、43銀行で発足したGHG排出量削減目標の設定や進捗報告を通じて、 2050年までに投融資ポートフォリオから排出されるGHGのネットゼロを目指す国際的イニシアチブだ。

現在36カ国82銀行が参加し、総資産60trnUS㌦(約6600兆円)、グローバルバンキング資産の39%を占めている。

バンク・オブ・アメリカ、シティ(米国)、BNPパリバ(仏国)、クレディスイス(スイス)、ドイツ銀行(独国)、HSBCホールディングス(英国)など、日本では、三菱UFJフィナンシャルグループ、野村ホールディングス、三井住友フィナンシャルグループ、三井住友トラストホールディングス、みずほフィナンシャルグループが参加している。

同グループは2021年5月、パリ協定の目標に沿ったGHG 排出量削減促進に向け、長期計画「気候変動対策ロードマップ」ならびに擬態的施策「アクションプランSTEP1」を公表した。

2021年8月には、自らのGHG排出量を2030年にネットゼロにすることに加え、2050年までに投融資ポートフォリオ全体でもGHG排出量のネットゼロ実現のコミットメントを公表している。

同グループはNZBAへの参加を通じ、自らのネットゼロ目標の達成に向けた取組を加速させ、気候変動問題に関するグローバルな議論に加わることで、脱炭素社会の実現に向けた国際的な動きをリードする姿勢を打ち出している。

同グループは、気候変動問題に対する取組を深化させるため、カーボンクレジットの流通における基本原則(Core Carbon Principles)の策定を進めている「Taskforce on Scaling Voluntary Carbon Markets」(TSVCM)、ならびに融資ポートフォリオにおけるGHG排出量の測定・開示の標準化を目指す金融機関の共同イニシアティブ「Partnership for Carbon Accounting Financials」(PCAF)に参加した。