「三井化学レポート2021」では発行にあたり、「ステークホルダーとのエンゲージメント向上を目指して」と強調しています。同グループはステークホルダーとの対話により、事業ポートフォリオの強力な変革、強固な財務基盤の確保、社会課題解決への貢献などを通じ、企業価値の最大化に取り組む姿勢を示しています。(オルタナ総研フェロー=室井孝之)

三井化学グループ統合報告書2021

ステークホルダーとの対話の具体的実績は、「株主・投資家」「お客様」「お取引先」「地域社会」「産官学界」「従業員」について「重要な項目、課題」と「主なアプローチ方法」が整理されています。

「株主・投資家」に対しては、「建設的な対話」「公正で透明性の高い適時適切な発信」「株主・投資家からの意見の経営への反映」に向け、「株主総会」「決算説明会」「経営概況説明会」「スモールミーティング(2回/年)」「個別ミーティング(400回/年)」などを実施しています。

「お客様」に対しては、「最適なソリューション」に向け、「ウェブサイト(随時更新)」などを活用しています。

「お取引先」は、「公正で誠実な取引」に向け、「取引先のサステナビリティ評価と改善支援」、「地域社会」は、「社会的責任の遂行」に向け、「意見交換会」などを行っています。

「産官学界」は、「産官学協働プロジェクトへの参画」など、「従業員」は「人材育成」視点で「イントラネット(随時更新)」「従業員エンゲージメント調査(1回/2-3年)」などを実施しています。

このような取り組みからも同グループが「ステークホルダーとのエンゲージメント向上」を重視している姿勢は十二分に感じられます。

一方、これらの実績は「統合報告書」ではなく、同グループの持続可能な発展に向けた取り組みをステークホルダーに理解して頂くことを目的としたサステナビリティサイト「三井化学グループESGレポート2021」に開示されています。

統合報告書の編集に活用されている価値報告財団(URF)「国際統合フレームワーク」の主な報告対象者は投資家です。

それゆえ「株主・投資家の意見の経営の反映」については、意見をどのような取締役会の論議を経て経営に反映したか、具体的取り組みについて「統合報告書」での開示を検討されてはいかがでしょうか。